「補聴器をして自転車に乗る方へ」 〝イヤホン〟取り締まり強化見込み、メーカー呼びかけ
呼び止められると「頭真っ白」
補聴器は加齢に伴う聞こえの低下によって使用する人だけでなく、難聴のある若年層が使用することもあります。 そのため、自転車走行中の若者がイヤホンをしているように見えたとしても、それが補聴器である可能性も排除できません。 同社社員の中には、補聴器を付けて自転車走行をしていた際に警察に呼び止められた経験がある人も。 その社員は、「耳を指さしながら呼び止めた警察の表情が厳しかったので、突然のことということもあり、頭が真っ白になりました」と振り返ります。 「その際、警察官がマスクをしていたため聞き取りにくく、聞き返しました。すると、聞き返したからなのか、なおのこと強い口調で疑われてしまったため、『すみません。補聴器を着けているのですが……』と補聴器を見せて、『あ、そうでしたか』とご理解いただいた経験がありました」 その社員は「まだまだ補聴器って認知されていないんだな」と感じたといいます。
補聴器で自分も他人も安全に
担当者は「補聴器は人との会話以外にも、危険察知などのさまざまな役割があります」とします。 自転車走行中の補聴器使用については、「前後から接近する車両の音や警笛、緊急車両のサイレン音なども聞き取ることができ、事故などの危険を察知することにつながります。そのことが、自分や他人の安全を確保することになるのです」。 今回の投稿では、補聴器ユーザーに「ながら」運転の罰則が強化されることを伝えることで、「今後、補聴器ユーザーが警察官に声をかけられた場合でも、相手が『補聴器とイヤホンを間違えている可能性がある』ということを念頭におき、慌てることなく冷静に対応できるといい」という思いを込めたそう。 担当者は「取り締まる側と補聴器ユーザーの双方が、補聴器とイヤホンの違いについて理解を深め、お互いの印象が良い方向に変わっていってほしい」と話します。