U2、エンヤだけじゃないアイルランドの魅力。ハロウィーンはケルトの収穫祭「サウィン」が元に。小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の「怪談」にも通じる
◆セント・パトリックス デー 461年の3月17日にセント・パトリックは天に召されるのですが、友人や信者に「私が死ぬことを悲しまず、天国へ行く私のために祝って欲しい、そして心の痛みを和らげるよう、何かの雫を飲むように」という言葉を残したそうです。そのためアイルランドではウイスキーがよく飲まれるようになったそうです。 そして、このセント・パトリックが亡くなった3月17日は「セント・パトリックス デー」としてセント・パトリックの遺言の通り、世界中でアイルランド系の方々を中心にフェスティバルやパレードが行われています。 日本でも各地でこの「セント・パトリックス デー」のイベントは行われていますが、特に東京ではこのイベントが盛大に行われます。2020年から2022年はコロナの影響で中止されていましたが、昨年から復活。 私も代々木公園で行ったイベントに行かせていただきましたが、大変盛況で2日間の開催でなんと10万人の方が集まったそうです。
◆グリーン アイルランド・フェスティバル そして、今年は昨年までの「アイラブアイルランド・フェスティバル」から名称を変えて「グリーン アイルランド・フェスティバル」として3月16日17日代々木公園パノラマ広場で開催されます。主催は在日アイルランド商工会議所(IJCC)。 この「グリーン アイルランド・フェスティバル」のネーミングの由来ですが、セント・パトリックはアイルランドでとても身近な存在だったシャムロック(グリーンの三つ葉のクローバー)を使って三位一体を説いたと言われています。 キリスト教の三位一体、つまり父である神と、神の子であるイエス・キリストと、聖霊の三つは一体のものであり、この三者は、唯一の神がそれぞれの姿で現れたものだという教義を三つの葉が一つになっているシャムロック(三つ葉のクローバー)を使って説いたのです。 その逸話からシャムロックはアイルランドの国花となり、そしてそのグリーンが国のシンボルカラーとして国旗の色にも取り入れられています。 ちなみにアイルランドの国旗は三色旗。左から緑・白・オレンジとなっています。 この色の意味は、先ず左端のグリーンがカトリック教徒、ケルト住民などの「伝統文化」を指し、右端のオレンジがプロテスタント教徒、イングラド系住民、つまり「新しい文化・イノベーション」を表し、真ん中の白が「両者の調和と協調と友情」を示しているそうです。 さらにアイルランドは「エメラルドの島」と呼ばれていて、年中、緑が絶えることのない島だそうで、これらのことからアイルランドはグリーンという色をとても大切にしています。 そしてそこからセント・パトリックス デーのイベントを「グリーン アイルランド・フェスティバル」と名付けたそうです。 この「グリーン アイルランド・フェスティバル」ではアイルランドの音楽やダンスなどのエンタメなどを楽しみことができる他、たくさんのブースも出店しアイリッシュ ウィスキーやアイルランドの代表的なビールであるギネス ビール、そしてアイルランドの食事も楽しめます。そして普段はなかなか目にする事のないアイルランドのグッズなども手に入れることができます。 そしてこの時期、代々木公園あたりは、お花見も始まる頃。今年は昨年を大きく上回る2~30万人の人手が予想されているそうでかなり盛り上がりそうです。