トランプを操る女性の存在が…!「SNS人事」のウラでポンペオ元国務長官の追放を主導した「猛獣使い」の正体と、アメリカ中枢ではじまる「復讐の嵐」
言葉を操る「プロパガンダシステム」の真相
これまで直情的だったトランプ話法が、陰湿で意地悪になってきたことにお気づきだろうか。 【写真】大胆ショットに全米騒然…トランプ前大統領の「娘の美貌」がヤバすぎる! 前編『トランプが政権人事で「共和党エリート」たちを次々と粛清…!「ほめ殺し」の末に追放されたポンペオ元国務長官の「悲惨な末路」』で紹介したように、かつての同僚で袂を分かったポンペオ氏への「ほめ殺し」はかなり狡猾で陰湿だった。 それは、共和党の反トランプ派追放劇のはじまりであり、その裏には狡猾な「プロパガンダ・システム」が潜んでいる。さらに、来年からアメリカの中枢を支える「トランプ人事」からは、トランプの野心が丸見えなのである。 トランプが第2次政権でやろうとしていることを、さらに分析していこう。 トランプ次期大統領が従来のスタイルとは異なる「京ことば」を使うようになったことは、陣営・政権内部の規律強化を示唆するもので、内部崩壊でガタガタであった第1次政権からの反省である可能性がある。 なお、「京ことば」とは、「ええ時計してはりますなあ」は、相手の時計を褒めることで「時間見よし、早よお帰りやす」というような、やや陰湿な言いまわしのことを指す。断っておくが京都市出身の私にとって、近隣の大阪人や奈良人の忌まわしいプロパガンダでしかないのだが。 話をもとに戻すと、具体的には、今回の選挙運動を統括し、新たに次期首席大統領補佐官に指名された「最強の政治コンサルタント」ことスージー・ワイルズ氏が、トランプ氏の大統領らしくない部分を抑制する役割が上手く機能している可能性がある。 たとえば、トランプ候補が7月31日にシカゴで開催された全米黒人ジャーナリスト協会(NABJ)の年次大会の質疑応答で、「ライバルのハリス候補はずっとインド人だったのに、急に黒人に変身した。誰か調査すべきだ」「彼女は黒人と見られたいようだ」などと問題視されることが確実な発言をした際に、それ以上ダメージが拡がらないよう予定時間を早めて切り上げさせたのは、ワイルズ氏その人であった。 また、発言を未然に止めさせることはできなかったものの、9月10日の大統領候補討論会でトランプ氏が「オハイオ州スプリングフィールドのハイチ人不法移民が犬や猫を捕まえて食べている」とデマを話した際に、スタジオにいたワイルズ氏はトランプ氏を鋭く睨みつけていたのだという。その後トランプ氏は、この話をあまりしなくなくなった。 トランプ次期大統領は基本的にワンマンの暴れん坊なのだが、ワイルズ氏による「猛獣使いのスージー効果」はすでに現れていると見るべきであり、戻って来た「トランプのSNS政治」は、その文脈において裏の裏まで読む必要がありそうだ。 その一端が垣間見えるのが、大統領選の対抗馬であったカマラ・ハリス候補が8月22日の民主党全国大会で受諾演説をした際に、トランプ候補以下陣営のトップが集まって分析を行い、トランプ氏が次々とトゥルースソーシャルでSNS発信をする場面の動画だ。この動画は公開されているのでぜひご覧いただきたい。 大きな会議テーブルを囲んでトランプ氏やワイルズ氏、政策を担当する大統領次席補佐官に指名されたスティーブン・ミラー氏、上級政治顧問のジェイソン・ミラー氏、国家情報長官に指名された民主党からの転向組であるトゥルシ・ギャバード元下院議員などが大型画面を見て意見を交わしながら、トランプ氏自身が発信したい内容を語る。 その内容を、「人間プリンター」の異名をもつ秘書のナタリー・ハープ氏が目にもとまらぬ驚異の速さでディクテーション、すなわち書き起こしを行い、さらにトランプ氏のトレードマークである「強調したい部分の全大文字打ち」も指示されることなく、まるで彼の心の中を読むようにこなしてしまう。 ハリス氏の演説中に、ほぼリアルタイムでトランプ氏の分析や反論がSNS上に流れたのは、このような仕組みが確立していたからだ。そして、トランプ氏の口述に関して、表現を弱めたり改善する点がある場合は、ワイルズ氏などが意見していたと思われる。 このような「トランプ京ことばシステム」が機能したのが、ヘイリー氏とポンペオ氏を第2次政権で起用しないと宣言した発信であったと見られる。直情的な発言が、有能な部下によって遠回しな形に修正された可能性は大きいのではないだろうか。
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