【ABC特集】「前澤直伝お金論」「財産の増加を実現するお手伝いをいたします!」 SNSに蔓延する著名人の”なりすまし”広告 被害者たちがSNS運営会社を提訴も・・・進まぬ対策
突然要求された300万円
「利益を得た場合、運営費を支払う責任があります」 なんと運営費として約300万円を要求されたのです。ただ、その時点で300万円以上の儲けが出ていたため、Aさんは振り込みました。すると今度は、海外から振り込むのに別のお金が必要と言ってきました。ここで不審に思ったAさんは警察に相談。詐欺であることが発覚しました。支払ったのは総額で1400万円。当然、いまも戻ってきていません。 (被害にあったAさん) 「ほんとに・・・どん底のどん底ですよね。家族を路頭に迷わすわけにもいかないですし。必死に身内に頼って工面してもらって・・・。成り立ってはいないんですけど、なんとか生活はしています」
「国内で注目されている話題が手口に利用される」
警察庁によると、SNS型投資詐欺による被害は2023年1年間で2271件。この手口は2023年の夏頃から急増し、被害額は約278億円にものぼるということです。
ITジャーナリストの三上さんは「国内で注目されている話題が手口に利用される」と指摘します。 (ITジャーナリスト・三上洋さん) 「国際的な犯罪グループは収益さえ上げられれば何でもやります。社会的に話題になっていること、特に今回は投資熱、株高ということに合わせて詐欺グループも手法を変えているんだと思います」
主婦もだまされる、その手口とは
西日本で家族3人と暮らす主婦のBさん(30代)も詐欺グループに1200万円をだまし取られました。お金は子どもたちの教育費などのために貯めていたものでした。 (被害にあったBさん) 「買いたい物も買えないし、どこかに行ってあげることもできない。それが悔しいです」 毎日不安を抱えながら生活をしているというBさん。被害にあったことはいまだ家族に伝えられずにいるといいます。 (被害にあったBさん) 「正直、詐欺に遭ったときにちょっと死もよぎったくらい。もう本当につらくて。でもここで私が死を選んだとしても子どもたちを置いていくことができなくて。いま1円も無駄にしないように必死に毎日計算して生活している状況です」
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