認知度4%に満たない「命の門番」 自殺兆候に対応する役目知って、理解向上へ京都でカレンダー作成
自殺の危険を示すサインを受け止め、適切に対応する「ゲートキーパー(命の門番)」への理解を促すカレンダーを、京都府福知山市が作成した。キーパーの認知度を高めて自殺者の減少につなげようと、市内の中学・高校に配布し、公共施設に張り出す。 市が2024年3月にまとめた「第2次福知山市自殺対策計画」によると、市内の自殺者数は21年の22人をピークに22年13人、23年12人と推移。統計が残る09年以降、毎年10人以上となっており、24年も10月末までに12人が自ら命を絶った。 「多くの市民が正しい知識を身につけ、行動することが、身近な人の自殺予防につながる」として、市はゲートキーパー養成に取り組むが、市民の認知度は低い。22年8月に実施した無作為抽出の市民2千人へのアンケートでは、回答者971人のうちゲートキーパーを「知っている」のはわずか3・5%。「聞いたことがある」を合わせても14・9%にとどまった。 制作したカレンダーでは、「気づき」「傾聴」「つなぎ」「見守り」といったゲートキーパーの役割を市のイメージキャラクター「ドッコちゃん」が説明。市社会福祉課は「命の尊さを考えるきっかけとなるよう、関心を持ってほしい」と話している。 自殺対策やゲートキーパーの役割を説明する市の出前講座がある。