【異変】海外でブーム「抹茶」外国人から大人気、飛ぶように売れる陰で…老舗は「異常」京都で今何が?
京都のお茶を代表する「抹茶」。いま海外で大ブームを巻き起こしています。一方、その陰では異変も起きています。実態を取材しました。(取材報告:読売テレビ藤本佳成記者) 【独自取材】「お布施などを不正に得た」として“なりすまし住職”に1億円の賠償請求も、10年以上法要営み「被害を与えたというより“門徒さんを維持した”」と真っ向対立!専門家が指摘する日本の寺の現状とは―
■外国人のお目当ては「MATCHA」飛ぶように売れていく商品
創業170年の歴史を持つ京都府宇治市の老舗「中村藤吉本店」。抹茶、ほうじ茶、煎茶など様々な日本茶を販売しています。 先月24日、オープン前にもかかわらず、お店の前には約30人の外国人観光客が列をなしていました。
(Q.お目当ては何ですか?) サンフランシスコから来た旅行客 「MATCHA!4缶買いました」 オーストラリアから来た旅行客 「MATCHAを買いに来ました。私にとってMATCHAは幸せです」 店内の抹茶は飛ぶように売れていきます。 外国人観光客の多くは抹茶の缶を複数購入した後、さらに、店の奥のカフェで、抹茶パフェなどの抹茶のセットを楽しむことが多いといいます。
■高級品は品切れが続く「生産が追いつかない」
店内の棚をみると商品のうち、30グラム1万2千円、8千円などの高級な抹茶のほとんどが売り切れになっていました。 多くの外国人観光客は、希少で高級な抹茶から買っていくため、高級品は品切れ状態が続いているといいます。 中村藤吉本店 中村省悟 社長 「“品質の良い抹茶はどれですか?”と聞かれる海外のお客様は非常に多いです。その状況が続いたことで、今までに経験のないくらい販売が急増し始めました。その結果、生産が追いつかなくなってしまって、売り切れの商品が多発し、供給が不安定な状況が続いています」
■抹茶を含む日本茶の輸出額は2023年に過去最高を更新
農林水産省のデータによりますと、抹茶を含む日本茶の輸出額は、2023年で約292億円と、過去最高を記録しました。アメリカ、ヨーロッパなどを中心に輸出され、日本茶の輸出の約70%が抹茶などの粉末状のお茶だといいます。 さらに、その人気は欧米だけに留まりません。
■抹茶の人気は中東にも
「茶匠六兵衛」乃田真理子 エグゼクティブコーディネーター 「少し前まではアメリカやヨーロッパの人たちが抹茶に興味を示していましたが、最近は中東も多くなりました」 京都に店を構え、全国の生産地から抹茶を海外に輸出している日本茶の卸・小売り店「茶匠六兵衛」。 去年、ドバイで開かれた中東最大級の食品の見本市で抹茶をPRするブースを出したところ、中東の人々が続々とやってきました。質問攻めにあい、相次いで取引を持ち掛けられ、トイレに行く時間もないほどだったといいます。 その結果、これまで1回数キロ単位だった取引は、今では数百キロ単位に増えたそうです。一体なぜ?