【GLORY】海人の宿敵ベスタティ強し!一階級上でも華麗な技術で元王者を破る
GLORY 93 2024年7月20日(土・現地時間)オランダ・ロッテルダムTopsportcentrum 【写真】得意の三日月蹴り風の前蹴りを突き刺すベスタティ ▼メインイベント スーパーファイト ウェルター級 3分3R ×エンディ・セメリア(キュラソー/オランダ/元GLORY世界ウェルター級王者、現同級1位) 判定0-5 ※28-29×2、27-30×3 〇ティジャニ・ベスタティ(オランダ/GLORYライト級世界王者) セメリアは2016年『キング・オブ・ザ・リングトーナメント』で優勝すると、2017年からは『Enfusion』に参戦。2017年にEnfusion -72.5kgトーナメントの決勝戦ではあのスーパーボン・バンチャメークに勝利して優勝した。『GLORY』には2022年9月に初参戦。11月の王座決定戦でアリム・ナビエフを判定3-2の大接戦の末に勝利して王座に就いた。 2023年4月にマーセル・グローエンハートを判定で破り初防衛、6月にジェイ・オーバーメールを判定で破り2度目の防衛、そして12月にアンワル・オウルデ・チャイブを102秒でKOして3度目の防衛に成功し、10連勝を飾っていたが、2024年4月の4度目の防衛戦でチコ・クワジにTKOで敗れ王座から陥落。今回が再起戦となる。戦績は36勝(18KO)2敗。 ベスタティは2016年からGLORYに参戦し、 ストーヤン・コプリヴレンスキー、シッティチャイ・シッソンピーノン、マラット・グリゴリアンには敗れるも高い勝率で、2021年9月には王座決定戦でエルビス・ガシを破りGLORY世界ライト級王座に就いた。同王座は2022年5月にジョシュ・ジャンシーをKO、同年10月にコプリヴレンスキーにリベンジを果たして2度の防衛に成功。 2023年3月には同時二階級制覇を狙ったGLORY世界フェザー級王者ペットパノムルンの挑戦もKOで退け、3度目の防衛、8月には海人を判定で破り4度目の防衛、そして2024年3月にエンリコ・ケールに判定勝ちで5度目の防衛に成功した絶対王者。現在7連勝中で、今回はウェルター級に階級を上げての挑戦。戦績は26勝(9KO)4敗。 1R、ジャブの突き合いから左ミドルを蹴るのはベスタティ。右ローも蹴る。ジャブでしっかりと距離を作るベスタティにセメリアはなかなか近付けない。右フックで切り込むセメリアだがベスタティはやわらかい上半身で鮮やかにかわす。ベスタティは右ストレートで前に出ると左ボディ、左右フック、さらにヒザ。セメリアが前に出てくると前足を払って転倒させる。ベスタティはジャブを突き、右アッパーやヒザにつなぐ。右でもジャブのようなパンチを出すベスタティ。前蹴りに攻めあぐねるセメリア。オープンスコアは10-9×5でベスタティ。 2R、右ローを蹴るセメリアにベスタティも右ローを返して大きな右フック。セメリアは左右フックで前へ出る。ベスタティも前へ出るがセメリアの右フックを浴びた。ベスタティは右フックを上手く当て、ジャブで距離をとって前蹴りと右ロー。圧をかけていくセメリアだあ、ベスタティは絶妙な距離を保ってジャブと蹴りを当てていく。そして得意の突き刺すような前蹴り。OPスコアはベスタティに10-9×3、セメリアに10-9×2。 3R、セメリアが前へ出てジャブを当てていくが、ベスタティも左ボディ。ベスタティは徹底したジャブ、さらにワンツー。セメリアは左右フックを打って行くが、ベスタティは頭を振ってかわす。右手でもジャブのようなパンチを放つベスタティは、前へ出て攻めようとするセメリアにジャブを突き刺す。セメリアは強引に詰めて左右フックを打って行くが、ベスタティは上半身のムーブで鮮やかにかわす。ベスタティは前蹴り、左ミドル、そして右ストレート。試合終了のゴングが鳴ると、ベスタティはコーナーに登って勝利をアピールする。 判定は5-0でベスタティが勝利。ウェルター級に上げてもその高度なテクニックは通用し、元王者・現1位を破って見せた。 「ウェルター級で実力を見せられたと思う。次が楽しみだ。階級も威力も関係ない。上手く戦うのが俺だからな。次はチコ・クワジだ。どこにいる? 戦いたい」と、ベスタティは次の標的をクワジに定めた。
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