【パリ五輪注目選手】レブロン・ジェームズ(アメリカ代表)「39歳にして未だ頂点…バスケ界の“キング”」
7月27日から8月10日にかけて開催される「パリ2024オリンピック競技大会」。4年に一度の世界一決定戦を前に、バスケットボールキングでは今大会で活躍が期待される注目選手をピックアップした。 文=秋山裕之
■高校時代から現在まで、圧倒的存在感を放ち続けるレブロン
バスケットボール界の“キング”は、1984年12月30日にオハイオ州アクロンで生まれた。3歳になる直前の1986年クリスマスに初めてバスケットボールを手にし、朝から晩まで公園や体育館でプレーし続けた。 マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)に憧れて育ったレブロンは、今では信じられないことだが、小学生の頃はドリブルが苦手で相手チームから頻繁にボールを奪われていた。だがAAU(アマチュア・アスレティック・ユニオン)時代のコーチの助言もあって猛練習を積み、ドリブルやパスのスキルを磨いて地元アクロンでは有名な選手に。 アクロンのセント・ビンセント・セント・メアリー高校に入学した当時、すでに188センチの高さがあったレブロンは、2年次に『Sports Illustrated』誌の表紙を飾り、『USA Today』紙のオールアメリカン、さらに同州のミスター・バスケットボール(最優秀選手賞)に選出。その後全米から注目を浴びるほどの人気選手となった男は高校時代の4年間で見事な実績を残し、2003年のドラフト全体1位でクリーブランド・キャバリアーズから指名されてNBA入りを果たした。 公称206センチ113キロの男は、得点・リバウンド・アシストの3拍子そろったオールラウンドプレーヤーとしてNBAでも台頭し、これまでキャブズ、マイアミ・ヒート、レイカーズで計21シーズンをプレー。新人王を皮切りにシーズンMVPと優勝、ファイナルMVPにそれぞれ4度、オールスターとオールNBAチームはどちらもNBA史上最多の20度も選ばれ、前人未到の通算4万得点超え(4万474得点)を達成するなど歴代最高級の実績を積み上げている。 NBA歴代2位タイのキャリア21年目となった昨シーズンも、レブロンは71試合の出場で平均35.3分25.7得点7.3リバウンド8.3アシスト1.3スティールにフィールドゴール成功率54.0パーセント、3ポイントシュート成功率では自己最高の41.0パーセント(平均2.1本成功)を残し、オールスターとオールNBAサードチームに選ばれた。 今夏プレーヤーオプションを破棄し、制限なしFA(フリーエージェント)となったレブロンは、2年1億135万ドル(約159億1195万円)で再契約。2年目はプレーヤーオプションながら、今シーズンもプレーすればビンス・カーター(元トロント・ラプターズほか)と並んでNBA歴代最長タイの22シーズン目に突入する。