「夢に出るくらい後悔していた」敗戦からベスト8入り 日体大柏が再び上位進出へ、気づかされた「能力があるわけではない」
千葉黎明の優勝で幕を下ろした秋季千葉県大会。勢いそのままに関東大会でもベスト4まで勝ち上がり、センバツ出場へ大きく前進したことは大きな話題となっている。 【動画】日体大柏の練習に密着! 千葉黎明のセンバツでの戦いぶりはもちろんだが、春以降も千葉の先頭を走るのか。秋は悔しい結果に終わった学校が巻き返すのか。その行方が気になるところで、躍進が期待されるのが、秋8強入りを果たした日体大柏だ。
良くない伝統を引き継いでしまっている
準々決勝・拓大紅陵との戦いでは2対3で惜敗。あと一歩でベスト4を逃したが、近年の戦績を振り返れば、大きな結果だった。 2024年:1回戦・銚子商 1-11 2023年:2回戦・千葉学芸 2-4 2022年:5回戦・中央学院 1-8 2021年:5回戦・習志野 3-13 2020年:準々決勝・専大松戸 0-9 夏の大会だけの戦績だが、現主将・小野 陽祐内野手(2年)たちが入学してから、日体大柏は苦しい時期を過ごした。 「1年生の秋からベンチに入っていましたが、あまり緊張感のある公式戦で接戦を勝ち切る経験が出来ず、劣勢から切り替えるのが難しくて、戦えなかった。『また負けてしまうかも』と焦ってしまって、自分たちから崩れてしまった」
小野主将は先輩たちと戦った1年を悔しそうに振り返った。その思いは主力選手である勝本 公大内野手(2年)も同様で、「いつも通り戦えればもっと勝ち上がれると思っていたのに、すごく固まっていた」と当時を振り返りながら、高校野球の怖さ、そして正直な思いを語った。 「春、秋は県大会になかなか出られなくて、夏も初戦で終わってしまった。こんなに大会でも上手くいかないのかって思いましたし、ベンチでは『自分が出られるなら、出たい』っていう気持ちがありました」 指揮官である伊藤太一監督からも、「1点差を勝ちきれない、逆転勝ちができない。良くない伝統を引き継いでしまっているよ」と指導を受ける状況。そういったこともすべて含めて勝本は、「悔しい気持ちはありました」と胸の内を明かした。