「夢に出るくらい後悔していた」敗戦からベスト8入り 日体大柏が再び上位進出へ、気づかされた「能力があるわけではない」
そして県大会でも勝ち上がり続けて、ベスト8までたどり着いた。近年、苦しんで、もがいて、そこで気が付いた本質があるから、日体大柏は再び上位進出を果たした。だから伊藤監督はこんなエピソードを出した。 「秋が終わって挨拶するとき、3年生が応援に来てくれていたので、保護者の前で3年生の話をしてしまって。そのときに涙が出てきたんですよね。夏の大会で銚子商にコールド負けしたのは、かなりダメージが大きくて。それほど大きな差があったわけではないんですが、夏の大会で勝つ喜びを教えてあげられなかった分、申し訳なくて、ずっと苦しくて。今でもたまに夢に出るくらい後悔していたので」 春はもちろん追いかけられる立場になるが、もっと高みを目指す戦いになる。甲子園出場のためにも、「ウエイトで体を大きくしたり、走力を上げたりすれば、秋も勝てた試合だと思います」と小野主将は語る。 そのうえで、「この練習はどんな意味があるのか。選手たちに伝えながら、自分もしっかりと取り組んで、甲子園に行けるようにしたい」と意気込みを語った。 千葉は甲子園に行くのは容易ではない。それは小野主将もわかっている。だから「練習量で勝るしかないと思っています」と甲子園に行くためにやりきる覚悟はある。その覚悟、そして秋に残した実績が本物か。真価の問われる春になりそうだ。