DIC川村記念美術館、東京都内に移転へ 美術品4分の3売却し縮小
大手化学メーカーDICは26日、所有・運営する「DIC川村記念美術館」(千葉県佐倉市)を東京都内に移転させる方針を決めた、と発表した。保有する美術品384点の約4分の3は売却し、規模を大幅に縮小させる。8月に運営中止を含めた見直しを検討すると表明し、現施設を来年3月末で閉館する方針はすでに決めていた。 【写真】企業直営の川村記念美術館、赤字の末に縮小方針 影に「物言う株主」 同館は1990年、創業家らが集めた作品群をもとに開館し、印象派や戦後米国の美術の名品で知られる。この日公表した最終方針では、交通の便がいい東京都内で一般公開できる場所を移転先とし、運営も単独から公益性が高い団体との連携に転換する。すでに特定の団体と交渉をしており、移転先候補も団体の既存施設という。来年3月末までの最終合意を目指す。
朝日新聞社