築67年の古民家に「移住してよかったこと」。不便になっても時間のゆとりは増えた
水回りとフローリングをリフォーム。DIYも少しずつ進めた
2021年の2月に引っ越しをしたひでさん一家ですが、業者のリフォームを始められたのは、結局その年の8月でした。キッチンや洗面所、浴室などの水回り全般と、2間分の和室をひと続きのフローリングのLDKにするといったリフォームを行うのに、2か月半ほどかかったそうです。 そのほか、和室として残す部屋の畳はすべて自分たちで換え、壁もDIYで塗りました。子ども部屋は、床をはがして断熱材を入れ、合板をはるところまでは自分たちで、仕上げのフローリングは業者にお願いすることに。 「リフォームしたことで、ぐんと住みやすく、居心地よくなりました。隣の敷地に家が完成するまで一緒に住んでいた両親も、無事新しい家が完成して引っ越し、現在は6LDKの広々とした家に、夫と3人の子どもたちと、5人で暮らしています。以前のマンションでは、5人で64平米の2LDKに住んでいたので、今思えばちょっと窮屈でした。家が広いと、兄弟ゲンカをしたあと、ちょっと別の部屋に行って頭を冷やすこともできたりして、子どもたちの気持ちにも、余裕ができる気がします」
不便な田舎暮らし。でも家族で過ごす時間はグンと増えた
「近くには無印良品もスターバックスもなく、田舎暮らしは不便といえば不便。でも、時間はゆったりと流れていて、木のぬくもりに気持ちが落ち着きます。リビングダイニングにある縁側からは庭の緑が見えて、通るたびに胸がキュンとするんです」 以前は仕事で毎日帰りが遅かった夫も、引っ越しを機にリモートワークに切り替えたそう。 「家族で過ごす時間が増えました。引っ越し前、夫は子どもたちが寝た頃に帰ってきて、朝は子どもたちが学校に出かけたあとに起きてくる…ということも多く、子育ては私のワンオペ状態でした。今は朝も夜も家族みんなでごはんを食べて、夫も家のことをやってくれます」 自宅は、まだまだ手を入れたいところがたくさんあるのだとか。 「次は玄関をこうしようなどと話し合いながら、少しずつ、自分たちが心地よい空間に整えていくのが楽しみです。そうした時間のゆとりを持てるのも、田舎暮らしのメリット。都会暮らしとは全く違う時間の流れを、満喫しています」
ESSEonline編集部