全米メディアが大谷翔平の5か月ぶりキャッチボール再開を一斉報道「重要な一歩」「打撃復帰への影響が不安」
エンゼルスの大谷翔平(24)が8日(日本時間9日)、昨年10月に行った右肘のトミー・ジョン手術以来、5か月ぶりにキャッチボールを再開した。大谷は20フィート(約6・1メートル)の距離で20球を投げた後、40フィート(約12・2メートル)の距離まで延ばして30球、そしてクールダウンの10球を含めた計60球のキャッチボールを約12分間行った。 MLBの公式サイトも速報で「大谷が手術後から復帰のキャッチボール」と伝えた。 同サイトは投手としての復帰は2020年になると説明した上で、「キャッチボールと呼ぶには、それが誇張表現となるほど軽いものだったが、小さいが重要な前進の一歩が行われた」と、60球のキャッチボールの様子を報じた。 「これまでのところの進捗状況には満足している。ここから私はビルドアップしていく。たぶんいくつかの後退も出てくるので、それらに注意したい」という大谷のコメントも紹介された。 またブラッド・オーツマス監督は「打撃に関しては少し練習のペースを落とす」と語り、キャッチボール再開に配慮する姿勢を明らかにした。チームは5月中のDH復帰を視野に入れており、大谷も「それが私に与えられたタイムライン」と断言。「うまくいえば、それより以前になるかもしれない」とも語ったという。 公式サイトだけでなく全米メディアも大谷のキャッチボール再開のニュースに飛びついた。 CBSスポーツも「エンゼルスの大谷がピッチング再開」と速報で紹介した。 「大谷のリハビリの過程は非常に複雑なものになるだろう。彼は今季はマウンドに立つことはしないが、5月には打者として復活する予定が組まれている。2020年までに肘の状態を整えるのにかなりの時間を費やす必要がある。今までのところすべてが順調に進んでいるように見えるが、投球面でのリハビリが停滞すると打撃のスケジュールに影響を与える可能性がある」と、キャッチボール再開が打者としての復活に影響を及ぼす危険性について指摘した。 地元紙、オレンジ・カウンティ・レジスター紙も「大谷が術後初のキャッチボールに満足」と見出しを取り「大谷は、金曜日に10台以上のカメラが連なる前で、昨年10月に肘の手術をして以来、初めて12分間、軽く投げた。二刀流の大谷にとって重要な一歩となったが、今季は二刀流の実施は見送っている」と伝えた。 同紙は、大谷のキャッチボール後のコメントに注目。 「非常に軽く投げた。 まだしっかりと投げるいうレベルではない。でも、それは自分が考えていた通りのもので、それができてよかった」というコメントを紹介した。大谷はさらに「まずは通過しなければならなかった距離で60球を投げることができて本当に安心している。精神的にとても安心した。ただ、明日、腕がどのように反応するのかの様子を見なければならない」と続けたという。 また同紙もキャッチボールの後にゲージの中で15球のティー打撃と25球のトス打撃を行ったことを伝え、「キャッチボールを再開する前に比べてスイング量がわずかなに減少した」とチェック。 「大谷のリハビリは打撃と投球をミックスしなければならないということで複雑になっている。彼は今シーズン投手として復帰はできないが、投手としての肘のリハビリは、打者として、いつラインナップに復帰できるかという時期に影響を与えるだろう。大谷は5月までに復帰する予定とされているが」と指摘した。 ただこういう不安説を大谷はシャットアウト。 「打撃面、投球面、そのすべてが予定通りに進んでいるので、急いだりプレッシャーを感じたりすることはまったくない。すべてが順調に進んでいる」という声が紹介されている。