「白米」vs「玄米」主食にするならどちらがおすすめ? それぞれのコスパや栄養価について解説
玄米にかかわる悪いうわさ
玄米は硬い、ヒ素や農薬が多いと聞いたことがある人もいるかもしれません。それらが本当なのか説明します。 ■玄米は硬い? 玄米はぬかが皮のように周囲を覆っているため、白米よりも食感が硬いことは確かです。しかし、上手に炊飯すればプチプチした食感が逆においしいと感じることもあります。 そうはいっても、白米よりもしっかりとかんで食べる必要があります。よくかんで食べなければ消化不良を起こす場合があるからです。 ■玄米はヒ素が多い? 白米と比べると、玄米のほうがヒ素を多く含むという農林水産省の調査結果があります。しかし、同調査結果では同時に「ヒ素による明らかな健康への影響は認められず、食品からのヒ素の摂取に問題があるとは考えていない」という記述もあります。つまり、問題があるレベルの含有量ではないということです。 ■玄米には残留農薬が多いから危険? 米の残留農薬は精米によって80%以上が除去されるとされています。つまり、米の残留農薬はぬかに多いということです。そのため農薬が気になる人は、白米を選んだほうがよいかもしれません。 しかし、日本における農薬の残留基準は「毎日摂取し続けても生涯健康への悪影響がない摂取量」など厳しい水準が設けられているため、実際の影響はほとんどないものと思われます。
玄米はまずい? おいしく食べるためのコツ
単純に玄米はまずいので食べたくないという人もいるでしょう。確かに白米と同じように炊飯するとボソボソして硬い炊き上がりになってしまいます。しかし、玄米に適した炊飯をすれば白米と遜色ありません。玄米を炊飯する際のポイントは以下の4点です。 1. 軽く洗う 2. 水を白米の1.5倍に 3. 一晩浸す 4. 炊飯する 玄米は白米のようにぬかを落とす必要がないため、米は研がなくても大丈夫です。玄米に混じったほこりやもみ殻などを取り除くイメージで軽く洗うとよいでしょう。 炊飯器に玄米炊きの機能がある場合は、一晩浸す必要はありません。白米と同様に炊飯すればおいしく炊き上がります。
まとめ
玄米は、白米よりも高い、まずい、硬いなどの誤解が広まっているように感じます。実際は白米よりも安いことが多く、硬さなどもきちんと炊飯すれば問題ない程度にまで落ち着きます。栄養価は白米よりも玄米のほうが高いため、栄養面を気にするのであれば玄米食を試してみてはいかがでしょうか。 出典 総務省 小売物価統計調査 小売物価統計調査(動向編) 月次 公益社団法人米穀安定供給確保支援機構 茶わん1杯のごはん 文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂) 農林水産省 食品に含まれるヒ素の実態調査 執筆者:山根厚介 2級ファイナンシャルプランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部