夏休みの学童弁当の利用低調、お盆時期には利用0・7%に… 1食550~690円「高い」の声
高松市の放課後児童クラブ(学童保育)の運営が民間委託されたことに伴い、受託事業者が今年初めて実施した夏休み期間中の弁当提供サービスの利用率が、0・7~4・7%だったことが市への取材でわかった。「料金が高い」「メニューが子ども向けではない」などの意見が寄せられたといい、市は「低調だった」として、事業者と今後の対応を協議するとしている。(黒川絵理)
市は今年度、市内105教室の学童について、公共施設の運営などを手がける東京の会社の事業所に運営を委託。利用している児童は約4000人いる。
これまで夏休みなどの長期休業期間中の学童保育では、弁当を持参する必要があった。これに対し、市が昨年、保護者に実施したアンケートでは、「昼食を提供してほしい」との要望が複数寄せられており、事業者は弁当の提供サービスを行うことにした。 市子育て支援課によると、受託事業者は市内全域に配送が可能という条件を重視し、大手外食チェーンの弁当配送サービスを採用。通常価格より40~100円割り引き、1食550~690円の5種類の弁当を、週ごとに注文できるようにした。
第1週の献立表では、▽サバの塩焼き▽卵焼きうなぎのせ▽エビフライとアジフライ――などだった。
弁当の注文者は夏休み開始直後の第1週は延べ875人だった。その後は減少し、8月13日からの週には159人となった。期間中の延べ利用者数は2835人で、1日平均だと98人。日ごとでは、夏休み開始後初の平日だった7月22日は4・7%にあたる児童187人が注文したが、お盆時期の8月13日には30人で0・7%にとどまった。
同課は9~10月に実施した民間委託に関する保護者へのアンケートの中で、弁当についても利用の有無やその理由を尋ねており、現在分析している。
受託事業者は読売新聞の取材に、利用率について「初年度だったためだと受け止めている。アンケート結果を基に、より多くの方に利用してもらえるようにする」とした。