規制当局の動きは

今日の為替決済システムは、明らかに技術的に全面的な見直しが急務であり、規制当局はリスクを軽減するステーブルコインのような技術の採用を奨励すべきだ。 先月、バーゼル銀行監督委員会は「銀行の暗号資産エクスポージャーに係る開示枠組みを承認し、暗号資産に係る基準に関する対象を絞った改訂を行うことを承認」した（編集部注：金融庁のプレスリリースより）。また、「暗号資産に係る健全性基準に関する一連の対象を絞った改訂を承認した」（同）。しかしこれは、基準をクリアしたステーブルコインプロジェクトには、ステーブルコインの原資産である法定通貨と同じ基準が当てはまることを意味するに過ぎない。 バーゼル銀行監督委員会は、システムリスクを軽減できるステーブルコインに対して、パブリックブロックチェーン上のものも含めて、より改善された基準を提供し、さらに踏み込むべきだ。規制されたステーブルコインが市場に登場した今、銀行の行動を促す基準は、市場参加者にテクノロジーの改善とシステムの強化を迫るだろう。 ブロックチェーン上で決済されるステーブルコインが全面的に採用され、ヘルシュタット・リスクが過去の遺物となれば、銀行業界とグローバル金融システムはより健全なものとなる。規制当局は、ステーブルコインの使用を実際に奨励すべき時だ。 ｜翻訳・編集：CoinDesk JAPAN編集部｜画像：Shutterstock｜原文：Stablecoins Can Make the World a Safer Place. Regulators Should Encourage Them