「沖縄のサンゴを守る!」化粧品ブランドが取り組む、環境保全プロジェクトの“現在進行形”
また、松井代表はサンゴの耐性が高まっているかもしれないと期待を寄せる。「以前は、水温30度が1カ月続くと白化現象が顕著にみられましたが、現在はそのような環境下でも白化する個体が少ない。もしかしたら、白化現象で生き残ったサンゴ群が耐性をつけたのではないかと考えています」。そのようなサンゴの健気な姿は、ダイバーたちに希望を与えている。
一方、今年で16年目を迎えるスキンケアブランド「雪肌精(SEKKISEI)」の地球環境支援プロジェクト、雪肌精「SAVE the BLUE~Ocean Project~」も沖縄の海に貢献している。「雪肌精」ブランド対象商品の容器底面積分に相当するサンゴ育成活動費を、サンゴ養殖の第一人者である金城浩二氏の法人「SeaSeed」に寄付しているのだ。
「金城さんは地球温暖化によって白化していくサンゴの無残な姿に衝撃を受け、1998年当時にサンゴ養殖をスタートされたかたです。『雪肌精』は和漢植物や地球の恵みから作られていることもあり、お客様の肌を美しくするだけではなく、社会貢献に結びつく活動ができないかと検討していました」。そのタイミングで、当時のマーケティング課長が沖縄の金城さんの活動を知ることに。「沖縄に出向いて金城さんとともに海に潜り、白化したサンゴ現象を目の当たりにしたことがこのプロジェクトにつながっています」(雪肌精PR・堀川沙友里さん)
継続してきたサンゴの植樹活動は、今年で累計本数が2万本を突破したという。「活動開始から15年目を迎える今年までで本島読谷村地域に累計2万211本、面積では25m公認プールの約32.7面分の植樹を実現しました」。また、この活動を次世代へとつなげるべく、“共感の輪”も拡げている。「“サンゴ留学”と題して、実際にサンゴ植樹の様子を店頭の美容スタッフやご販売店様・流通関係者の方々、さらには海外のインフルエンサーにもご体験いただいています」。