ルイ・ヴィトンの新作時計は、羊の皮を被った狼なのか? クワイエット・ラグジュアリーな3針モデルが登場!──GQ新着ウォッチ
ルイ·ヴィトンは、ウォッチ コレクション「エスカル」から新作の3針モデルを発表。価格は394万9000円から。 【写真を見る】「こういうのでいいんだよ」な、全モデル一気見せ!(全35枚)
ルイ・ヴィトンの新作時計は羊の皮を被った狼?
ルイ・ヴィトンウォッチ コレクション「エスカル」に加わった3針モデルは、文字通り「静かな」「控えめな」ラグジュアリーウォッチだ。 2023年秋冬のファッション業界で一大トレンドとなった「クワイエット・ラグジュアリー」が時計のマーケットにも浸透してきているのは既報の通りだが、さらにヴィンテージ時計への回帰傾向も手伝って、現在、時計業界では3針&ノンデイトのモデルが再注目されている。 そんな中、今年発表されたカルティエの「サントス ドゥ カルティエ MM」や「エルメス カット」に続いて、ルイ・ヴィトンの「エスカル」も3針&ノンデイトを採用して登場した。いずれも「時計におけるクワイエット・ラグジュアリーとは?」というお題に対する模範解答のようなモデルではないか。引き算を尽くした、高級感。専業ブランドのそれとは異なる、メゾンのクオリティは健在だ。真の富裕層が好む品格ウォッチ──今、時計業界はそんな気分なのである。
ルイ・ヴィトンらしい時計づくり!
さて、ルイ・ヴィトンは「エスカル」誕生10周年にあたり、コレクション史上初となる時刻表示のみの3針モデルにフィーチャーした。ケース素材は、ローズゴールド、プラチナを採用。4つのモデルをラインナップする。 最新作の「エスカル」は、質感と触感に富んだ表面とケースデザインへの高度なアプローチ、洗練された仕上げを特徴とする一方、ムーブメントは伝統的なスイス ウォッチメイキングの豊かな土台に基づいている。 基点となるのは、トランク製造におけるルイ・ヴィトンの歴史とサヴォアフェール(匠の技)。過去10年間に製作された他の「エスカル」と同様、ラグはメゾンのアイコニックなトランクを彷彿させ、ルイ・ヴィトンのトランクを補強する真鍮製のブラケットやコーナーの角張ったフォルム、リベット留めされたパーツを反映している。 真鍮による補強はダイヤルにも反映。角張ったリベットが施されたポリッシュゴールド製のインデックスはクォーターごとに手作業で留められ、中央のダイヤルと外側の目盛り表示に一体感をもたらすことに成功した。 目盛り表示自体は、ゴールドのスタッズでアクセントを付け、ルイ・ヴィトンのトランクの外側に沿って並ぶロジンのビス(鋲)を想起させる。サテン仕上げとわずかな凹面の反りは、目盛り表示に視覚的な質感と見やすさをもたらしており、秒針の先端をダイヤルの曲面に沿うようにカーブさせるなど、視認性の追求には余念がない。