23年度鉄骨需要量、9%減の391万トン。14年ぶり400万トン割れ
国土交通省が30日公表した建築着工統計を基に試算した2023年度の鉄骨需要量(換算鉄骨量)は、前年度比9・4%減の391万450トンだった。400万トンを下回るのはリーマン・ショック直後の2009年以来14年ぶり、マイナスは2年連続。中小・大規模建築物ともに出件が振るわず、前年割れが5カ月あったことが響いた。 構造別で見ると、鉄骨造(S造)は8・7%減の383万3700トン。鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)も35・5%減の7万6750トンと下降した。 規模別では、店売り市場に直結しやすい中小規模建築物(着工床面積2千平方メートル未満)が11・1%減の181万1300トンと1割縮小。メーカー直送が多い大規模建築物(同2千平方メートル以上)も7・9%減の209万9100トンと下がった。比率でも中小が半数を割り込み、鋼材需要の伸び悩みを裏付けた。 大規模建築物のうち、再開発事業が占めやすい超大型建築物(同1万平方メートル以上)は7・1%減の124万4100トン。全体の31・8%を占め、前年並みの比率となった。