「LUMIX S9」は、“スマホ時代になぜカメラ?”の最適解になり得る存在だ
LUTによっては肌の色味が微妙になるものもありましたが、この組み合わせは人物でも良い感じです。 「ルミックス S9」はAFも優秀なため、歩きながら振り返った瞬間でもしっかりと顔にピントが来ています。 「Clear-S」というLUTは、水面やガラスなどを撮影すると透明感が際立つという説明だったので、安直にガラス越しに撮影してみました。 コントラストが高めで青みがかった色合いは、少し都会的でクールな印象を与えてくれます。 マニュアルフォーカスのパンケーキレンズで撮影。ピーキング機能を使えばピントは合わせやすいのですが、あえて適当にしたピント合わせとレトロな雰囲気の「Filmlike-V2」のLUTが絶妙にマッチします。 軽量なカメラボディとレンズを活かして、腕を目一杯伸ばして、ハイアングルから撮影しました。手軽にこういう撮影ができるのもコンパクトな「ルミックス S9」だからこそ。 26mmの焦点距離は、一般的なスマホのカメラの画角と似ています。スマホからのステップアップの場合、違和感なく使いこなせる画角だと思います。 とっさに撮影したのでピントが甘いですが、ゆるい描写とレトロな雰囲気のLUTがマッチして、フィルムカメラで撮影したような風合いに。
▼LUTだけじゃなく「フォトスタイル」も良い感じ
LUTとは違いますが、“フォトスタイル”の中でも特に気になった「LEICAモノクローム」での作例を紹介します。フォトスタイルのモノクロ表現は5種類と多く、その中でも最もコントラストが高く、硬調でダイナミックな印象のスタイルです。 高いコントラストと締まりのある黒。写真の本質が光と影だということを改めて意識します。粒状感をプラスしているので、古いフィルム作品のような味わいに。 階調性豊かなモノクロ表現は銀塩写真を想起させます。被写体に近づくことで、ドキュメント感が出るのも良いですね。 LUTはアプリ内でダウンロードし、カメラにセットして使います。カメラ内だけでも39個のLUTを保存でき、アプリを使ってのLUTの入れ替えも簡単なので色々と試してみたくなります。 重ね合わせや調整、フォトスタイルを変えてみたりと、できることが多いので時間がいくら合っても足りませんが、自分好みの表現を探る楽しみがあります。