<街ぶら>あのCMの建物は大阪・生野だった ロート製薬本社へ
あのCMも、あの白ハトも生野の本社で撮影
グラウンドを歩いていると、吉本さんが「ここでCMも撮っていました」と話し出した。なんのCMかを聞くと「クイズダービー」(TBS)、「アップダウンクイズ」(MBS)「SMAP×SMAP」(KTV)といった番組の前に流れていた、「ロート、ロート、ロ~トッ」の音楽とともに白ハトが飛び交う映像のCMの撮影地だという。 あのCMを見たことがあっても、映像のイメージからは緑が豊富な場所で撮影していると勝手なイメージを持っている人も多いかもしれないが、実は大阪・生野区内で撮影していたわけだ。あの映像の映っているハトは、このロート製薬の屋上で飼っていたハトを本当に飛ばしていたという。 吉本さんによると、「ハトを飼っていた当時は、グラウンドでハトが遊ぶ光景も見られたそうです。あと、エサの時間になると、ちゃんと屋上の小屋へ戻ってきたそうですよ」と吉本さん。あのハトは撮影時には本当に飛ばしていたという。 現在、CMに映されていたロートの看板付近などをはじめ、周辺に高層マンションが建ちはじめ、放送されていた映像は、まだマンションが建つ前のものが使われ、看板ロゴも変わるなどして後にはアニメーションのものが放送されていたという。 筆者は生活の中で何度もこの場所を通っているが、現在の光景と違うのなら気づかないのも無理はない。よく同じように「ここで撮ってたの?」と言われることも多いという。CMの映像と現在の光景はかなり変わってはいるが、時がながれ街の様子もそれだけ変化したのかは伺うことができる。
社員が社内の様々なことを共有できる場
広い敷地内を歩いて、次に連れて行ってもらったのは、多くの社員が一気に入ることもできる「ロート会館」。大きな舞台に2階席もある1000席もある客席。この場所では入社式などはもちろん、毎月、誕生月の社員を祝う「誕生会」も開かれるという。 「誕生会」は本社勤務の社員が集まり、誕生日の歌でお祝いをした後、社内の重要な事項を共有する場でもあるという。「同じ空間で全社のことを知る、大切で重要な時間ですね」と吉本さんも語る。 舞台に上がると、1000を超える客席を見渡すことができ、コンサートホールそのもの。舞台裏にはグランドピアノも置かれており、同好会も練習で使用することがあるという。ロート会館は、約1500人の社員にとっては、みんなで働く一体感が生まれる重要な場というわけだ。