「上京」への憧れは薄まりつつある? 若者に浸透する「東京の物価は高い」という意識
昔は、東京に憧れを持って上京する人が多く見られました。しかし、現在は「東京の物価は高い」という認識が広まり、実際に上京した人の話を見聞きする機会が増えたことで、中には「憧れだけで上京しちゃだめなのかな?」と悩んでいらっしゃる方もいるでしょう。 そこで本記事では、東京に憧れを持って上京する人がどのくらいいるのか調査し、東京の物価の高さについても解説します。
東京圏への憧れから転居するのは約3割
内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局・三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社による「若年層の東京圏、地方圏への移動に関する意識調査」によると、地方から東京圏へ転居した理由として、1位は「生活利便性、生活環境、安心・安全の良さ(38.2%)」、2位が「東京圏へのあこがれや良いイメージがあるため(32.0%)」が挙げられています。 また、東京に憧れて転居する人は、男性(30.5%)よりも女性(33.6%)の方が多いということも分かりました。
上京の不安は「金銭面」が1位
一方、株式会社ビズヒッツの「上京転職に不安に感じたことランキング」によると、上京の不安として1位は「金銭面でやっていけるか(69人)」、2位は「知り合いがいない(35人)」、3位は「新しい仕事・職場への不安(29人)」が挙げられています。 地方に比べて東京は全体的に物価が高いという認識があるため、「実際に暮らしていけるのか」と不安になる人が多いようです。 確かに、新卒で初任給が低いうちは、外食や交際費などにあまりお金をかけすぎてしまうと生活がきつくなりやすいので、上手に節約する必要があるでしょう。
物価水準が1番高い地域は10年連続で東京
総務省の「消費者物価地域差指数-小売物価統計調査(構造編)2022年(令和4年)結果-」によると、物価水準が1番高い地域は10年連続で東京となっています。 東京の物価の高さは「ただのうわさ」ではなく、実際にこうした統計からも「事実」だといえるでしょう。また、東京の物価の高さにつられる形で、隣接している神奈川県や千葉県、埼玉県なども物価が高くなっているため注意が必要です。