42歳で乳がん宣告された私。抗がん剤で抜けた髪が生えてきてギョッ!鏡を見るとそこにいたのは
乳がんの体験をブログでも発信するように
自分の病気をあまり大っぴらにしたくない人は多いと思います。マイナスな情報で、かつプライベートな話なので当然です。ですがわたしは、自分が病気になった時に、いろんな人の体験談が聞きたかった。だからこうして包み隠さずわたしの体験を伝えようと思ったのです。 お話会が好評だったこともあり、もっと多くの人に伝えたいと思い、当時書いていたブログにも治療のことを書いて、SNSでも拡散しました。治療が終わり、徐々に普段の生活を取り戻し始めたとき「わたしがするべきことはこれだ」という想いがあったのです。 抗がん剤を打ちながらフラメンコの発表会に出たことを記事にすると、ある日、1通のメールが届きました。その方は同じく乳がんを患い、抗がん剤治療をやることになった際にわたしのブログを見つけてくれたのです。そして私の記事を読んで、抗がん剤治療をしながら、習っていたフラメンコを再開しようか迷っている、という話でした。 もちろん私は全力で応援すると返信。ウィッグのことや、フラメンコに出たときの経験などあれこれお伝えしました。その後、彼女は抗がん剤治療の真っ最中にフラメンコライブに出演。わたしも応援に行き、対面してあいさつすることができました。 ターバンを巻いて踊る彼女はとても魅力的でした。「乳がん フラメンコ」で検索して出てくる記事なんてそうそうないので、マニアックな共通点を持つ面白いご縁でつながることができました。 こういった経験を通じて、わたし自身も自分に起こったことについて頭の整理をすることができました。そして苦しかった時期を抜けて少しずつ日常を取り戻す中で、あの激動の日々を冷静に振り返ることができるようになってきていました。 <文/塩辛いか乃 監修/沢岻美奈子(沢岻美奈子女性医療クリニック院長)> 【監修者:沢岻美奈子】 日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。神戸にある沢岻美奈子女性医療クリニックの院長。子宮がん検診や乳がん検診、骨粗鬆症検診まで女性特有の病気の早期発見のための検診を数多く行なっている。更年期を中心にホルモンや漢方治療も行い女性のヘルスリテラシー向上のために実際の診察室の中での患者さんとのやりとりや女性医療の正しい内容をインスタグラムで毎週配信している 【塩辛いか乃】 世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako
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