半年後に迫るバレー新リーグ 外国人枠増で選手たちはどう捉えている?
達観、不安、期待、日本人選手たちの捉え方
では、選手たちは一体どういう風に見ているのか。リーグ戦の終盤、複数の試合後に選手たちに話を聞いてみた。達観、不安、期待などそれぞれ入り乱れていた。 まず、最も影響を受けるであろうアウトサイドヒッターの選手たち。 3月31日のリーグ決勝で、パナソニックパンサーズを破って優勝したサントリーで、攻守にわたって大活躍だった藤中謙也。2022年には日本代表にも選ばれており、アジアの大会AVC cupの準優勝にも貢献したアウトサイドヒッターの実力者だ。 既にプロ選手として長く活動している藤中謙也は、プレー同様、冷静に見る。 「一番はコートに立つこと。色んな役割、立場でチームに貢献できたり、また、出場機会を求めて移籍することも大事ですし、留まって埋まっていくのではなく、色んな機会や立場を求めてチームが変わる変わらないは別の話で、同じチームでも別のチームでも自分の立場を見つけていくのが大事になると思います」 同じく元日本代表で日本製鉄堺ブレイザーズのアウトサイドヒッター樋口裕希(※シーズン終了後にチームを退団)。2月17日のサントリー戦後に、質問をぶつけると、複雑な心境を吐露した。 「正直にいうと、(噂に挙がるような)あれだけ世界レベルのアメリカ代表、ポーランド代表の選手、(身長が)2m数センチあってパス(守備)もできるサイドが来るとなると、今から何を頑張ってあれを抜こうというモチベーションには正直ならない…(苦笑)。無理だろうなというのが正直あって、ちょっとの差が見えているのであれば、そこを頑張ればいいんですけど…。SVリーグになってアウトサイドで2枚とも外国人を取るチームが出てきたら、試合数が増えるので(初年度に関しては実際には同じ44試合)、その選手がケガした時にバックアップで入るとか、そのチームのために何ができるんだろうというマインドに変えていかないといけないと思っている。試合に出るために頑張ろうでは多分やっていけなくて、松本さん(同チームで今もなお活躍する43歳の松本慶彦)みたいに長く続けることが本当に難しくて、狭き門になってくる。どうやって自分はチームに生き残っていけるんだろうと考えないといけない」