富士山遭難が大幅増加 、昨年は世界遺産登録の年に次ぐ104件
世界遺産としての登山の在り方とは?
富士山の登山の在り方をめぐっては、世界文化遺産の観点からも静岡、山梨両県が検討を行っており、2018(平成30)年11月末までにユネスコの世界遺産センターに報告書を提出する予定になっている。昨年および一昨年の富士登山の実態調査にもとづき指標素案が作成されており、例えば、山小屋で休息してから山頂で御来光を拝む登山者の割合を80%以上にする、富士山に「神聖さ」を感じた登山者の割合を90%以上にすることなどが盛り込まれている。 静岡県によると、報告書の作成と合わせて具体的な対策についても検討し、2018年の夏山シーズンから対策を施していく予定だという。ユネスコに向けて富士登山の在り方を協議している最中、山梨県が独自に登山条例の制定を検討することに静岡県側はやや困惑気味で、山梨県が検討する条例では富士山も対象になるのか、罰則規定をもうけるのか、など山梨県側の対応を注視している状況だ。