「非認知能力」を知っている親は6割、コミュニケーション能力育成に高い関心 イー・ラーニング研究所調査
株式会社イー・ラーニング研究所は、小学生の子供を持つ親世代を対象に実施した「非認知能力に関する取り組み及び意識調査」の結果を公表した。非認知能力は教育現場で注目を集める概念で、子供の将来に不可欠なスキルとされている。 【画像】非認知能力について知っているか 【調査概要】 ・調査方法:紙回答 ・調査期間:2024年9月4日~2024年9月26日 ・調査対象:小学生の子供を持つ親、親族に子供がいる人 計350人 同調査では、非認知能力に対する認知度が約6割であることがわかったが、具体的な内容まで理解している親は3割以下にとどまった。 非認知能力とは、従来の知識や学力では測りにくい能力を指し、忍耐力、協調性、コミュニケーション能力といった人間関係や問題解決に必要な力を包括する概念である。この能力の育成は、特に「やり抜く力(グリット)」といった自己成長に向けた持続的な力が求められる現代社会で重要視されている。 また、日常生活においては、親の半数以上が「子供と円滑にコミュニケーションが取れている」と感じていることがわかった。子供が問題に直面した際、自ら解決策を考えることができていると感じる親も約半数にのぼり、家庭でのコミュニケーションや自己解決力がある程度浸透していることが示された。 一方で、非認知能力の育成について親が期待することとして、最も多く挙げられたのは「コミュニケーション能力の向上」で、回答者の7割以上がこの点を重視している。また、2番目に多い回答としては、約6割が「応用力の育成」を挙げており、さまざまな場面に対応できる柔軟な能力が望まれていることがわかる。 さらに、非認知能力に関する情報を得ることを希望する親は8割に達し、非認知能力に関する情報収集を重視する姿勢が確認されている。 なお、非認知能力の育成に関する課題も明らかになっている。主な課題は「非認知能力に関する情報が不足していること」と「能力を測定するための明確な基準がないこと」であり、親たちはこれらの不足を感じていることがわかった。 非認知能力を高める方法として、子供が自ら楽しく学べるような取り組みが必要であると多くの親が回答しており、興味や楽しさを重視した学習環境への期待が高まっている。
こどもとIT,編集部