アメリカ大統領選ではなんでもアリ!? 嘆願書に署名で「毎日1人に100万ドル授与」と実業家マスク氏
■マスク氏の「お金ばらまき作戦」でトランプ氏を支援 激戦州でリード
【関西テレビロサンゼルス支局 水本記者】 「事実上、勝敗を決めることになるのが7つの激戦州と呼ばれる地域です。そこでは現在、すべてトランプ氏が僅差でリードしているんです。アメリカ大統領選は一部の州を除いてほぼ全ての州が勝利した候補が、その州の選挙人を総どりする仕組みで、過去の選挙結果から民主党を支持するブルーステートと共和党を支持するレッドステートに分かれていて、結果はほぼ予測できます。投票先が揺れる7つの州の行方で、次の大統領が決まると言われていて、7つの州で今、トランプ氏がすべて僅差でリードをしているんです。 そして、立役者がイーロン・マスク氏です。まさに『お金ばらまき作戦』で署名者を紹介したら、日本円で7000円、署名者からは毎日1億5000万円が当たる、そんな露骨な方法でトランプ氏を押し上げています。当初は候補者以外ではテイラー・スウィフトさんの発言などがニュースを賑わせていましたが、今はマスク氏一色で現地のニュースは Musk’s Shock とも言っています」
■民主党離れのマスク氏 トランプ支持に急転換
【関西テレビ 神崎 博 報道デスク】「マスクさんはこれまで民主党の支持者で、前回の大統領選挙でもバイデンさんに投票したと言われていたんですが、なぜ急にトランプさん支持に変わったんですか? 」 【関西テレビロサンゼルス支局 水本記者】「イーロン・マスクさんはもともと民主党を支持して、これまでずっと投票していたことも公言されているんですが、最初のきっかけとなったのが、2021年にバイデン大統領が自動車会社の幹部を集めて電気自動車の未来の目標などを話し合った会議を開いたときに、当時、アメリカの電気自動車のほとんどのシェアを誇っていたテスラ社が呼ばれなかったことに激怒したことから始まりました。 これはバイデン大統領がマスク氏に声を掛けなかったのは、民主党を支持している自動車の労働組合にテスラ社が加盟していなかったことが理由だとされていて、ここからバイデン政権と亀裂が入っていきました」 【吉原キャスター】「マスクさんがこれだけトランプさんに熱烈に支援をするっていうのは、それだけのメリットがあるってことなんでしょうか? 」 【水本記者】「今年に入ってマスク氏とトランプ氏は会食していて、2人の距離は近づいています。そして、トランプ氏は大統領に返り咲いた際にはマスク氏を政策顧問や目玉政策のトップなど要職での起用を約束しているんです。ただマスク氏が、バイデン大統領はハリス副大統領を誰も暗殺をしないと投稿すると、実際にハリス副大統領の事務所に銃弾が撃ち込まれるなど影響力が大きいだけに、第2次トランプ政権が誕生した際には、外交場面などでヒヤリとすることは増えるかもしれません」