10月は“今年最大”食品値上げラッシュ 最低賃金も引き上げで“時給アップ”は?
原材料の高騰と価格転嫁のバランスに悩む店にとっては、難しい問題です。時給があがった従業員が効率よく、たくさんの仕事ができるよう、工夫もしています。シャインマスカットと生クリームのマリアージュがたまらない、丸いケーキ。実はショートケーキなんです。 オーナーシェフ・田中俊幸さん 「一般的な三角のショートケーキにしないのは、スポンジをスライスして、クリームぬって、カットしてフィルムを巻いてという手間をできるだけ省こうと」 時給をあげつつ、利益もあげる。その難しさについて、次のように話します。 オーナーシェフ 田中俊幸さん 「最低賃金が上がることによって、働く人の能力、効率も同時に上げていかないと、バランスが崩れてしまう」
最低賃金の上昇について、街の人に聞いてみると… 千葉・大学生(20)時給1150円 「友達から言われて、期待してたけど、賃上げされないかもしれない」 東京・大学生(20) 時給1300円 「自分は時給1300円で、東京なんですが、賃上げの話題は職場で出ていない。どうなるかわからない」 最低賃金の上昇を実感している人は少ない様子でした。 ◇ 東京・千代田区にある、時給1300円のお好み焼き店「お好み焼 ねぎ焼 十々」は、今回の時給アップは見送り。しかし… 渡邉哲店主 「時給は上がっているんだけど、物価も上がっているので、その(時給の)上がりって、たいしたことないと思う。彼らにとっても」 従業員たちの苦しい状況を思い、さらに時給を上げたい考えですが、それを阻むのが原材料の高騰です。 渡邉哲店主 「もっと上げないといけないのはわかるんですけど、本当に我慢比べ」 季節が移ろうなか訪れた、値上げと最低賃金の上昇。店舗や消費者への影響は避けられそうにありません。