機体の艤装(ぎそう)を進めつつ約100枚のデカールを貼っていく【達人のプラモ術<F-35B ライトニングII>】
もう師走だというのに暖かい日が続く今日この頃。タミヤ「1/48 F-35B ライトニングII」の製作もいよいよ佳境の第5回です。9日ごろの発売予定ですが、早々に入荷した模型店もあるようで、ユーザーからの注目度は高いようです。今回は基本塗装が完了した機体の艤装を進めつつ、デカールを貼って完成を目指します。 【製作工程を画像で見る】 【教えてくれた人】 長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTube「モデルアート公式チャンネル」などでもレビューを配信中。
■模型展示会での注目度高し!
先日、私の所属する模型クラブ(FCMA)の展示会を川崎で開催。製作中のF-35Bを展示したのですが、飛行機モデルがメインの展示会だったこともあり、精密ディテールが再現されたウエポンベイやB型の特徴でもあるエンジンなど、発売間近で見どころの多いキットへのギャラリーの注目度は高かったです。
■機体の塗装
前回は機体全体をメインとなるステルスグレー(タミヤラッカー塗料「LP15」:「LP59」=5:1にて調色)で塗装しました。今回は同じく調色した色調の異なるグレー(「LP14」:「LP59」=7:1)で主翼前縁や水平、垂直尾翼の外板などを塗装していきます。 F-35BではF-35Aの初期型で見られた外板の複雑な塗り分けがないのと、多くの部分がデカールで再現されているので、作業量はさほど多くはありません。 とはいうものの、F-35BはSTOVL性能を持つステルス機ということもあって、開閉するウエポンベイのカバー、リフトファンや偏向ノズルのカバーなどなど、一般的な飛行機モデルに比べて機体を構成するパーツが多く、各パーツ単位でマスキング→塗装→マスキングを繰り返して塗装を仕上げていきます。 悩ましいのは機体色のステルスグレーです(実機のRAM塗装が実にのっぺりとした塗装)。大戦機の迷彩塗装のような退色表現や塗装のメリハリがつけ辛い色なんですね。明度が僅かに違う2色のグレーを使っての塗装&デカール機体塗装を仕上げていきますが、ロービジビリティ(低視認性)塗装ゆえにかなり地味な印象です。 しかしキットは機体外板の微妙な凹凸を持つディテールが絶妙な匙加減で再現されているので、仕上がってみるとグレーのベタ塗りといった印象はほとんどありません。またF-35Bは新鋭機ということで、塗装の退色や汚れなどもほとんど見られないので、機体表面のウエザリングも最低限に抑えています。 海軍型となるC型は艦載機ということもあり、機体塗装の汚れが目立つので模型映えしそうなのですがのですが、RAMコーティングの汚れでステルス性能に影響がないのか気になるところです。
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