トランプ次期大統領、SEC委員長にポール・アトキンス前委員を指名
トランプ次期米大統領は12月4日、SECのトップに、パトマック・グローバル・パートナーズ(Patomak Global Partners)創業者兼CEOのポール・アトキンス氏を指名した。 デジタル商工会議所のトークン・アライアンス(Token Alliance)の共同議長を務め、暗号資産プロジェクト、リザーブ・プロトコル(Reserve Protocol)のアドバイザーでもあるアトキンス氏は、2002年から2008年の間、ジョージ・W・ブッシュ前大統領の下でSECの委員を務めた経験がある。 米CoinDeskが12月3日に報じたように、アトキンス氏は今週初め、トランプ氏のフロリダの別荘、マー・ア・ラゴを訪れたが、当初は就任に消極的だったという。 トランプ氏は発表の中で、アトキンス氏を 「実績あるリーダー 」と呼んだ。 「彼は、投資家のニーズに応え、我々の経済を世界で最も優れたものにするための資本を提供してくれる強固で革新的な資本市場の将来性を信じている」と、トランプ氏は自身のソーシャルメディア・プラットフォーム「Truth Social」で述べ、「彼はまた、デジタル資産とその他のイノベーションが、アメリカをかつてないほど偉大な国にするために極めて重要であることも認識している」と続けた。 一新のための攻めの試みと思われるトランプ氏の他の一部の人選とは異なり、アトキンス氏は米証券業界では古参の人物だ。以前に委員を務め、コンサルティングの仕事でもつながりのあるSECをかき乱すことはないだろう。アトキンス氏の会社にはSECや商品先物取引委員会(CFTC)の元幹部が何人もいる。 アトキンス氏は、トランプ氏が第47代大統領に就任する1月20日正午に辞任すると発表しているゲーリー・ゲンスラーSEC委員長の後任となる。 SECはゲンスラー氏の下で、暗号資産企業に対して多くの執行措置を講じた。その中には、一部の暗号資産取引所が無認可の取引所、クリアリングハウス、ブローカーとして同時に運営されているという見解に基づいたものも含まれていた。このためにゲンスラー氏は、暗号資産業界の多くから反感を買った。 アトキンス氏がこれらの案件をどのように捉えるかは、まだわからない。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Tada Images / Shutterstock.com|原文:Trump Names Former SEC Commissioner Paul Atkins as His Pick for Chair of the Agency
CoinDesk Japan 編集部