「日本は死んでほしくないけど泣いちゃうよ」保育園に入れず朝5時台の電車を親子で5路線乗り継いだ 近藤さや香が直面した保活の壁
ただ、一緒にいると「今は家にいるから、これはやってくれるはず」と勝手な妄想をして、やってもらえなかったときには「なんで家にいるのにやってくれないの?」という気持ちになってしまって。きっと元夫は「言ってくれなきゃわからない」という気持ちになっていたと思うのですが、初めての育児だったので、具体的に何をしてもらったら楽になるのかがわからなくて。 当時の私はすごく幼稚で、何が正解なのかすら考えられない状態だったので、「もう一緒にいないほうが絶対にいい。離れたほうが絶対にうまくいく」と考えるようになって、息子が1歳ぐらいのときに家を出て行くことにしました。物理的に離れてみると「あ!離れているほうがリズムを作りやすいぞ」と気づいて、離婚したほうがいいかもしれないと思うようになりました。
■「物心がつく前に…」長男が2歳のころに離婚が成立 ── お子さんが2歳のころに離婚が成立。その後はどのような関係を築いていますか? 近藤さん:元夫には定期的に「こんなことがあったよ」という感じで息子の写真を送っています。運動会後にかわいい写真をたくさん送ったら「運動会楽しいよね~」と返ってきたり、「かけっこで2番だったんだよ」と報告すると「でも、動画を見る限りだとほぼ1番じゃん!」と言ってくれたり(笑)。そういうやりとりはしています。息子のほうから元夫に直接アクセスしたいと言ってくることはまだないのですが、何か聞きたいことがあれば、私を通して言える関係であることは教えています。
もちろん、いろいろな離婚の形があるので、親権を持つ人が連絡を取らせたくない場合や子どもの安全を守るという意味で連絡をしない場合もあると思います。でも、息子の「かわいいよね」を一緒に共有することは嫌なことではないと思うので、運動会やお遊戯会、旅行などのあとにはなるべく写真を送って、会話の糸口になればと考えています。 ── 離婚を考えるご夫婦のなかには、一歩がなかなか踏み出せないケースもあるようです。