【センスあふれる古牧ゆかりさんの部屋づくり】ルーマニアで出会った素敵な物と暮らす
「伝統的なファブリックは、みなさん手作りをして家に飾っている、とのことだったので、ぜひ実際のお家も見てみたいと思い、二人のおばあちゃんの家を覗かせてもらいました。1軒はキッチンの壁を埋め尽くすように、鍋やプレートを吊るしているおばあちゃんの家。カラフルで楽しいし、鍋や鍋蓋をインテリアとして飾っているのがチャーミングでしょ」
「もう1軒はハンドメイドのレースやタペストリーで装飾されたおばあちゃんの家。特にレース使いが素敵でした。実は初めて一人暮らしをした時に、フリルやレースのついたファブリックでベッドメイクをしていたくらい、こういうロマンティックな装飾も大好きなんです。このおばあちゃんの家を見てから、私もロマンティックなベッドメイクを復活させました」 どちらのおばあちゃんの家もカラフルで、自由な飾り付けを楽しんでいる様子は、混然一体とたくさんのもので彩られた古牧さんの部屋のムードにも通じるものがある。 「おばあちゃんからは、『壁に飾っているタペストリーは売ってあげる』と言われたんですけど、遠慮してしまって。それが今となっては心残り。あと、バラ柄の刺繍のラグも欲しかったんですけど、大きなトランクを持っておらず、幾何学模様のラグを持ち帰るので精一杯でした。いつかまた買い付けの旅に行けたらいいなと思っています」 古牧ゆかり スタイリスト/ビジュアルディレクター。ファッション誌で活躍後、渡仏。パリに暮らす。帰国後『エル・ジャポン』のファッションエディターに。現在はフリーでファッション、インテリアのスタイリングや動画制作のビジュアルディレクションを手がける。本誌ファッション特集でも活躍中。 BY EMI ARITA