【センスあふれる古牧ゆかりさんの部屋づくり】ルーマニアで出会った素敵な物と暮らす
これまで世界55カ国以上を旅して集めてきた器やファブリックで、“自分らしく心地よい空間”を作り上げている、スタイリスト古牧ゆかりさんの部屋をレポート。第11回はルーマニアで出会った素敵な物を旅の記憶と共にご紹介 【写真】古牧さんがルーマニアで買ったクッションカバー
2014年の秋に、ルーマニアを旅したという古牧さん。「ルーマニアには伝統的な幾何学模様のパターンを施したラグや器、ロマンティックなバラ柄のタペストリーなど、繊細な手仕事から生まれる素朴でかわいいものが溢れていました。買ったものはラグやクッションカバーなどの布ものと器を少し」
「ラグはちょうど今、リビングに敷いている幾何学模様のものです。ピンクやグリーン、赤と、とってもカラフルなんですが、締め色に黒が使われているので、華やかだけど甘すぎない、絶妙なバランスがお気に入りです」
ルーマニアの旅では、首都ブカレストから郊外へと車で移動し、世界遺産にも登録されている古い教会群を巡ったそう。 「世界のあちこちを旅してきましたが、13世紀~15世紀頃に建てられた木造の教会が、そのままの姿で現存しているのはとても希少。壁一面に描かれたフレスコ画も圧巻でしたし、精巧な石彫りの窓枠も美しく、当時の職人さんたちのクラフトマンシップが感じられました」
「教会だけでなく、建物や民家の外壁もかわいいんです。石畳にパステルカラーの建物がずらりと並ぶシギショアラの街並みや、伝統的な幾何学模様のタイルが施された古い民家など、街はたくさんの色や柄で溢れていました」
「トランシルバニア地方のビスクリ村には、イギリスのチャールズ国王がルーマニアの伝統的な家屋を、文化遺産として保存するべく所有している家もありました。2棟あるうちの1棟は民藝博物館のようになっていて、ハンドメイドのキリムやタペストリーなどの伝統工芸品が展示されています。大胆な色使いやバラ柄の刺繍と、ルーマニアの布ものがこうしてずらりと並ぶと、とっても華やかで素敵。あれもこれも欲しくなってしまいますよね」