目がぱっちり開いたまま「夏眠」 砂に潜るユニークな習性も観察可能 イカナゴ 神戸須磨シーワールドの仲間たち
神戸須磨シーワールド(スマシー)に3つある展示棟の一つ「アクアライブ」には、鳴門の渦潮など瀬戸内海の原風景が再現されたコーナーが設けられている。このコーナーでは、兵庫県の郷土料理、くぎ煮で知られる「イカナゴ」のユニークな生態も観賞できる。 【写真】水中でウトウトするゴマフアザラシ「食べるとき以外は泳ぐか寝ているか」 イカナゴには、水温が上がる夏、砂の中に潜って寝る「夏眠」をする習性がある。スマシーでは水温が上がらないよう調整し、夏眠を防いでイカナゴを年間を通して展示できるか取り組んでいるという。 展示しているイカナゴの中には、砂に勢いよく潜り込む個体もいるため、その様子がじっくり観察できる。ただ、イカナゴにはまぶたがなく、目をぱっちり開けたままなので、寝ているかどうかは判断できない。 生息する自然界の海の中では、カイアシ類と呼ばれるプランクトンを食べる。大きな目が特徴だけに、目視で餌を認識しているそうだ。 イカナゴの夏眠防止だけでなく、繁殖にも挑戦する意向のスマシー。だが、繁殖には夏眠が欠かせないため、年間通した展示と繁殖を両立させることが今後の課題だという。