「シャネル」がお手本 2024-25年秋冬ファッションはベルトでウエストマークが旬
連載《ファッションハック》Vol.38
秋冬の着こなしで頼もしい「脇役」を務めてくれる小物がベルトです。かさばりがちな秋冬服を適度に束ねて、ルックに起伏をもたらします。巻き方の王道は、腰の位置を宣言するかのようにくびれを引き出す「ウエストマーク」。パリ・モード界を代表する頂点ブランド「CHANEL(シャネル)」は2024-25年秋冬コレクションで多彩なウエストマークのバリエーションを披露しました。今回はそれらの提案をお手本に、秋冬に役立つベルトスタイリングをご案内します。 【写真を見る】記事で紹介している魅力的なルックの数々はここからチェック!
■憧れのシャネルのスーツ 外巻きベルトで立体感
「シャネル」のシグネチャーアイテムの一つに、いわゆるシャネルのスーツが挙げられます。カーディガンライクなノーカラー(襟なし)ジャケットと膝丈のスリムなスカートという、黄金比のような組み合わせ。気品が薫る憧れウエアの筆頭格といえるでしょう。 既に完成されたシルエットのシャネルのスーツですが、ベルトを巻くと、さらに立体感が加わります。 ぼかした色調のチェック柄を、淡いトーンと交わらせ、穏やかさと華やぎを同居させました。黒い太めのベルトがウエストラインを際立たせ、全体にメリハリをもたらす効果を発揮しています。 衣服の最も外側から巻く「外巻き」は、見た目の量感を抑え込む効果が期待できます。 ジャケットやコートにベルト穴が備わっていなくてもお構いなしに、目立つ位置で巻くのが今の流儀。あえて少し服との「ずれ感」を生じさせるぐらいの思い切りで、ベルトを目立たせるほうがこなれて映ります。
■上品なウエストマーク 細ベルトで
太いベルトは視線を引き込み、ベルト自体がアクセントになります。 一方、細いベルトは主張が弱めなので、服の引き立て役にぴったり。パステルカラーのような柔らかい雰囲気の装いにシャープな「ウエストマーク線」を描き込んでもらえます。 ピンクでそろえたキュロット・セットアップはマニッシュ感とキュートさが好バランスで折り合っています。 ジャケットの上から細い黒ベルトを巻いて、フォルムに絞りを加えました。 ベルト周りに深いしわを寄せて、スレンダー感を引き出しています。さらにロングコートを羽織って、前を開け、濃淡と裾丈のコントラストを際立たせました。 細いベルトは軽く巻くだけで自然な華奢(きゃしゃ)感も呼び込みます。 さらに印象を強めるには、大ぶりなアクセサリーやアイテムとの組み合わせが効果的。ビッグハットやロングコートなど、ボリュームのあるアイテムとの好対比を生むことで、シルエットのスリム感をいっそう引き出します。