東京海上日動あんしん生命のオウンドメディアが約4年で月80万UUを達成できた理由とは?
マネコミ!は4名体制で運用。保険会社が運営するメディアだからこそ、情報の質に徹底的にこだわる
続いて齋藤氏はマネコミ!の運用体制について紹介した。役割はコンバージョン強化と記事編集で分け、マネージャーを含め4名体制で運用している。さらに、コンバージョン強化、記事編集のそれぞれに支援するベンダーがいるという。 コンバージョン強化担当は、マネコミ!のマネタイズを目的に、施策の検討や、他社との協業を行っている。具体的には、保険無料相談の獲得施策の検討やアフィリエイト広告の出稿、会員化施策の検討、インフルエンサーやプロスポーツチームとの協業、グループ内でのマネコミ活用などの施策の検討・実施だ。なお、齋藤氏はコンバージョン強化担当を担っている。 記事編集担当は、ターゲットキーワードの選定から記事のチェックまでを行い、毎月10記事以上を公開している。他社メディアを調査し、新しい領域のカテゴリーの検討を行ったり、Webアクセス解析をして数字面の変化を追ったりしている。特に時間がかかるのは、記事のチェックだという。保険会社が運営するメディアとして情報の質に徹底的にこだわっており、デジタル戦略部だけでなく、リーガル部門などの関連部門も巻き込んで記事チェックを行っているため、キーワードの選定から記事公開まで約1ヶ月半かかるという。 ┌────────── 質へのこだわりの成果として、検索エンジンでは上位表示され続けており、読者からも一定評価をいただいているのかなと考えています。これからも質の面では妥協せず、取り組んでいきます(齋藤氏) └──────────
Googleの検索アルゴリズム改定で、流入が減少。アルゴリズムに合わせて記事内容を変更し、流入増加につなげる
マネコミ!は、東京海上日動あんしん生命保険の公式サイトのサブドメインに公開されているため、ドメインパワーが影響し、順調に成長してきた。しかし、2021年にGoogleの検索アルゴリズムの改定でユーザー数が一時減少した。 このとき、ベンダーと共に新しいアルゴリズムの影響について調査したところ、「1つのキーワードに端的に回答する記事」が評価を高めていること、特に生命保険が該当する「YMYL(Your Money Your Life、財産や生命・健康に関連する情報)領域でアルゴリズムの影響が顕著であること」が判明した。 それまでは1記事で流入数を効率的に確保するため、複数のキーワードに対応できるような記事内容にしていた。アルゴリズムの改定後、改善策としてキーワードごとに記事を細分化し、メインキーワードを中心としたトピッククラスター形式で記事を作り直した。加えて、日々細かい改善やHTMLの修正も行うことで、アルゴリズム改定前よりも検索結果の順位が高まり、流入増加につながったという。 ┌────────── この経験から学んだのは、オウンドメディアの運営においてGoogleアルゴリズムの改定情報をいち早くキャッチするのがとても重要だということです。どのくらい影響があるか、どのような対応をすればよいかを意識して運営するのが大切です。それにはベンダーさんの協力も必要で、二人三脚でやっていく姿勢が必要だと思っています(齋藤氏) └──────────