【みやこS展望】過去10年で半数は馬単万馬券決着…悲願の重賞初V狙うオメガギネス中心も伏兵多数
[GⅢみやこステークス=2024年11月3日(日曜)3歳上、京都競馬場・ダート1800メートル] 1着馬にGⅠチャンピオンズカップ(12月1日=中京ダート1800メートル)の優先出走権が与えられる注目の前哨戦。過去10年を見ると1~3番人気馬が連対を独占したことはなく、半数の5回で馬単の配当が1万円を超えている。波乱の可能性も踏まえておきたい。 悲願の重賞初勝利を狙うのはオメガギネス(牡4・大和田)だ。2月のGⅠフェブラリーSで1番人気に支持されたほどの素質馬だが、これまでリステッド1勝、重賞2着が3度ありながらタイトルには縁がなかった。京都コースにはGⅡ東海S2着、2走前の三宮S圧勝という実績がある。東海Sの勝ち馬ウィリアムバローズはJpnⅡ日本テレビ盃でウシュバテソーロやデルマソトガケを撃破した強豪。三宮Sはハンデ58キロを背負っての7馬身差Vだった。前走(シリウスS2着)はハンデ戦で59キロを背負ったが、今回は別定で57キロ。今回は藤岡佑との初コンビが予定されており、勝利の材料は整っている。 実績でいえばドゥラエレーデ(牡4・池添)が最上位。芝・ダートを問わず、力を発揮できればGⅠで上位争いに加わってきた。久々に芝を使われた前走のGⅡ札幌記念は完敗を喫したが、今回は慣れた栗東トレセンで入念な乗り込みを消化。状態面の上積みが見込める。気分良く走れれば、GⅠホープフルS以来の勝利をつかむことも可能だろう。新馬戦(芝1800メートル=5着)以来となる北村友とのコンビで臨む予定だ。 ミトノオー(牡4・牧)は前走のエルムSが案外な結果(5着)だったが、目標の帝王賞で除外となり、暑い夏季にスライド調整した影響は少なからずあったはず。今春はGⅢマーチS2着、GⅢ平安S1着と充実していただけに、前走だけで見限るのは早計だ。リーディング上位騎手が複数、ブリーダーズC騎乗で渡米する中、松山が継続騎乗できる点は強みになる。 7歳にしてまだキャリア10戦というプロミストウォリア(牡・野中)は、長期休養明けのエルムSこそ完敗だったものの、この中間は順調に調整を消化している。GⅡ東海S、GⅢアンタレスSの重賞2勝(ともに23年)は非凡な底力の証し。ここは変わり身が期待できそうだ。 GⅢアンタレスSで重賞初Vを飾ったミッキーヌチバナ(牡6・高橋亮)は、決め手が生きる展開になると怖い存在。ここは複数の先行馬がいるだけに、台頭の余地がある。 大久保厩舎は着実に地力をつけているアウトレンジ(牡4)と実績豊富なハピ(牡5)の2頭がエントリー。1週前は2頭の併せ馬でわずかにハピが先着したが、ともに上位争いに加わる力は持っている。 他にも決め手鋭いロコポルティ(牡6・西園正)、充実著しいロードアヴニール(牡4・野中)、京都で3勝しているダンテバローズ(牡4・上村)などがスタンバイ。暮れの大舞台を目指す馬たちの争いは、かなり激しいものになりそうだ。
東スポ競馬編集部