SASUKEに旋風を吹かす“速すぎる男” カッコよく動ける肉体はどうつくる?【梶原颯】
――SASUKEのためのトレーニングとは? 「思い立ったら100mダッシュを10本ぐらいやっています。3日に1回くらい、夜に走りますね。この前、SASUKEが近かったので追い込みたくて、300mダッシュを8本くらいやったら吐きそうになりました(笑)。あとはクリフハンガー(約2.5cmの突起にぶら下がりながら移動し、向こう岸に渡るエリア)のために指だけで懸垂をやったりしてます」 ――SASUKE、3rdステージのクリフハンガーは難所として有名ですし、梶原さんも過去に2度ステージクリアを阻まれた鬼門ですよね。 「はい。経験したエリアの中では、クリフが一番難しいと思います。自宅にSASUKE練習用のセットをつくっている常連選手もいるので、お邪魔して練習させてもらうこともあります。どうしても特殊なセットになるので、自宅でできるクリフ対策はやはり指での懸垂や、懸垂バーに指でぶら下がって、少し横に移動するなどになってしまいますね」 ――学生時代から行なってきたトリッキング(武術、体操、ブレイクダンスなど、アクロバットな動きを組み合わせたエクストリームスポーツ)のためのトレーニングはどんなことをしますか? 「トリッキングのためのトレーニングは全くしてないですね。むしろ、アクロバットな動きをすることがトレーニングになっている感じです。ジャンプ力の向上につながったり、インナーマッスルが鍛えられたり、メリットがたくさんあると思います」 ――それは驚きです。柔軟性もかなり必要だと思うのですが、体はもともと柔らかいですか? 「体は硬いですよ(笑)。お風呂上りに柔軟は毎日やっていますけど、それ以上のことはやっていないですね」 ――今は筋トレブームですし、大きさ、美しさ、機能性のように追求する方向性がいろいろあると思います。その中で、梶原さんが目指すのはどういったものでしょうか。 「前提としてあるのは、『憧れてもらいたい』という思いですね。めちゃくちゃ筋肉が大きい人を見ると『すごいな』と思う一方で、『自分にはなれないな』と感じることもあると思います。僕くらいの細マッチョであれば、一般の方にも目指してもらえるかなと思いますし、動けることも憧れにつながると思うので、SASUKEで成績を残すことも大切だと思っています。そういう目標を掲げつつ、これからも理想の体を追求していきたいと思います」
取材・文・写真/森本雄大 写真提供/梶原颯