「夏越の祓(なごしのはらい)」で2024年上半期の災厄や穢れ(けがれ)を祓う!参拝期間や作法など知っておきたいポイント
神事は6月30日のみ!茅の輪は6月25日から設置
「東京のお伊勢さま」という名称でも知られている東京大神宮は、伊勢神宮の内宮の御祭神「天照皇大神」と外宮の御祭神「豊受大神」を奉斎(ほうさい)。ほかに「結び」の働きを司る造化の三神があわせ祀られ、また神前結婚式を創始した神社であることから、縁結びの御利益で知られています。こちらでは「夏越の大祓」として6月30日に神事を執り行います。 「『夏越の祓』は昔はそんなに大々的に行う行事ではありませんでした。茅の輪を境内に設置するところが増えたのも、ここ10年、20年の話ですね」(以下「」内、唐松さん) 「茅の輪は30年ぐらい前までは神職による手作りでした。江戸川の土手に行き、茅を刈り集めて編んで作っていましたが、最近は茅を納入する業者さんにお願いできるので、茅の輪を設置する神社が増えたように感じます。そのため、『夏越の祓』や茅の輪くぐりなどの風習が広まったのではないか」といいます。 ちなみに茅の輪の大きさは直径約2m。6月30日の神事よりも前から設置されることが多く、東京大神宮では6月25日に設置されます。神社によってはさらに早い15日頃から設置する場合もあるようです。東京大神宮では7月7日の七夕の準備があるため、6月30日の閉門後には取り外されます。
「夏越の祓」の神事に参列するためには事前の日程確認を
東京大神宮の場合、6月30日の「夏越の大祓」は14時と16時の2度行われます。本来は1度だったのですが、あまりに希望者が増えたため現在は2度に分けているそうです。正午より受付し、14時の回は定員300名、16時の回は定員を設けていません。参列券は受付時に1人1枚ずつ渡され、自分の身代わりに罪や穢れを移した「形代(かたしろ)」と初穂料1人1,000円を納めます。 当日の参加が難しい場合は、境内にて配布している形代を同封の返信用封筒で6月24日までに返送するか、6月30日までに境内に持参すれば受付をしていただけます。 東京大神宮の形代は5枚セットになっていて、形代1枚につき1人の氏名・年齢を書きます。その形代でその名前の人の身体をなでてから、形代に息を3度吹きかけます。形代を袋に戻したら、袋の表面に姓・初穂料・人数を記入します。 「夏本番を迎える前に、形代に今までの罪や穢れを祓ってもらって、体調を整え、暑い夏を乗り切りましょうという考え方ですね」(唐松さん) 集められた形代は自分の身代わりとなって大祓の神事を受け、その後故事にのっとって海や川に流されます。昨今では海洋の環境保護の観点から、お焚き上げするところもあるそうです。