「夏越の祓(なごしのはらい)」で2024年上半期の災厄や穢れ(けがれ)を祓う!参拝期間や作法など知っておきたいポイント
「茅の輪くぐり」ルール、歌を唱えるとは!?
神聖な境内に突如現れる茅の輪は、普段とは異なる趣を神社の境内にもたらしています。茅の輪を通り抜ける「茅の輪くぐり」も、罪や穢れや厄災を祓い、心身の清浄を祈る神事。「夏越の祓」の時期に設置されますが、6月30日の神事に参列する場合と異なり参拝時に自分のタイミングで茅の輪くぐりができるので、せっかくならばこの機会に参拝し、ぜひ行いたいもの。 普通に茅の輪をくぐって参拝するのもいいですが、この時に唱える和歌があるのでご紹介しましょう。 “水無月の夏越(なごし)の祓(はらい)する人は 千年(ちとせ)の命 延(の)ぶというなり”という和歌を唱え言葉として口にしながら、3度茅の輪をくぐります。そのくぐり方は神前に向かって1回目はくぐったあとは左回り、次は右回り、最後に左回りをしてから正面に抜けて終了です。 「時間帯としては本来は夏の暑さを避け、日が落ちてきた夕刻に行うものなので、その頃をお勧めします。昼の時間帯でも差し支えありません」 ただし、東京大神宮では6月30日当日は午後1時頃から午後5時頃までは神事が行われるため茅の輪をくぐれないのでご注意を。 「夏越の祓」は全国各地の神社で行われていて、詳しい日程や茅の輪の設置などをホームページで公開しているところも多いです。
「夏越の祓」御朱印、御守りはあるの?
最近は神事や季節によって特別な御朱印が頒布される例が増えていますが、東京大神宮では「夏越の祓」での御朱印は出していません。ただ、7月の七夕の御朱印は頒布されることが発表されています。 また、持ち歩ける厄除けアイテムとしてこの時期限定の茅の輪をモチーフにした御守りを頒布している神社もあります。一部神社では、用意している限定御朱印や御守りがなくなると頒布終了となるので気になる方はお早めに。
「夏越の祓」で食べるお菓子とは?
関西方面では「水無月」という、三角形の白いういろうの上に小豆を乗せたお菓子があります。このお菓子は名前の通り6月に、宮中で行われていた「氷の節句」で食べられていたそうです。 農林水産省のサイトには…… 「京都では6月30日になると、1月から6月までの半年間の“罪穢れ(つみけがれ)”を祓い清める神事“夏越しの祓(なごしのはらえ)”が各地の神社で催される。 この神事の際に罪を払い無病息災を願って食べられるのが『水無月』である。三角のかたちは暑気を払う氷を模しており、小豆の赤色は邪気払いの意味がこめられている」 とあります。 暑くなる前に、氷をイメージした三角形のういろうに、邪気を寄せつけないと言われる小豆をのせ、夏を乗り切ることができるよう願っていたのでしょう。 東京大神宮ではお菓子に関わることは何もしていないそう。この風習は、おもに京都に見られるようです。 ここまでの半年の振り返りとともに、罪や穢れや厄災を祓い、新たなスタートを切るのに「夏越の祓」で神社に行ってみるのは、自分の気持ちリセットにいいかもしれません。 【参考】農林水産省 【取材協力】東京大神宮
北本祐子