今、こんなギアが世界で売れている!人気アウトドアブランドの最新動向をチェック
都市部のアウトドアショップでも見かけるようになった訪日外国人の姿。はたして国内外で何が売れているのか、人気ブランドの担当者に聞いてみた! 【写真33枚】来客者の50%超はインバウンド客という店舗も!人気アウトドアブランドの人気ギアを写真で見る
ブランド別に紹介!海外では何が人気?
◆SOTO ・インバウンドの影響で中国、韓国でも躍進! アメリカ、ドイツ、台湾に拠点を置く新富士バーナーは輸出も好調。欧米では、2009年に初投入したマイクロレギュレーターストーブやアミカスなど、軽量で火力が安定した山岳用製品が人気。CB缶を販売する国の増加に伴い、店頭ではレギュレーターストーブST-310やST-340の本体だけを購入する需要も増えた。 アジア向けの輸出が好調のレギュレーターストーブST-310。軽量コンパクトで、着火しやすい点も評判。 燃料源となる使い捨てライターをはずせば飛行機で持ち帰れるポケトーチ。韓国、中国からのインバウンド客にとくに人気だ。 ヨーロッパでは、イグナイターを搭載しない日本未発売のアミカスが人気。より軽量で、リーズナブルな製品が求められるためだ。 アメリカのORやドイツのISPOなど、アウトドア業界の見本市にも積極的に出展して知名度向上に努める。 ◆ogawa ・直営店ではアパレルが人気。テントやチェアの指名買いも! 直営店には、中国、台湾、アメリカからの来客が多い。人気の秘密は「日本製」にあり。重量級のオーナーロッジ78Rがインバウンド客にコンスタントに売れているというのは驚きだ。ほか、コンパクトなテントを買って、そのままフェスに行く需要もあるという。 お土産用として人気のロッジロゴTシャツ。ロゴ、生地感、手頃な価格が好まれている。インバウンド客にはサンドベージュが人気。 ツーアングルチェアLは、リラックスできるハイバック型で、耐荷重は145kgまでOK。北米を中心とした大柄の人に大人気だ。 ステイシーST-Ⅱは、収納サイズがコンパクト(52×19×19㎝)になることから、そのまま手持ちで自国へ帰る人が多い。 ◆snow peak ・国内店舗でチタン製品とアパレルが好調 スノーピーク表参道をはじめとする都内の店舗では、インバウンド客の増加に伴い、免税対応や多言語をこなせるスタッフを増強中。アパレル製品は全般的に人気が高く、チタン製のギアや小物もよく売れている。なかにはテントなどの大型用品を購入し、ホテルや空港に直送するケースもあるとか。輸出では北米とアジア圏が好調。 インバウンド客に大人気の原宿エリアにあるスノーピーク表参道。実物を見て気に入り、試着して即購入というパターンも多いとか。 都市部の店舗では、セール期間に関係なくアパレル製品を求めるインバウンド客が目立つ。デザイン性の高いジャケットも人気。 円安の影響で、自国で買うよりお得感があるチタン製品がとくに人気。キャンプギアでは、シングルバーナーなども売れている。 リサイクルチタンを利用したオーロラボトル800オーシャンは、猛暑のなかでよく売れた。 アメリカ・ポートランドに2020年にオープンした旗艦店。台湾、韓国でも躍進している。 ◆mont-bell ・軽さを求めて国内外の店舗で指名買いも 渋谷店、池袋東武店、京都店、なんばCITY店、福岡天神店などが人気。店舗では、超軽量のプラズマ1000ダウンジャケット、機能性と手ごろな価格を両立したレインダンサージャケットなどが好調だ。海外市場では、モンベル製品の特徴である「軽量性」が高く評価されている。また、高温多湿な日本の環境を想定して開発された製品は、気候が似ている東アジア、東南アジアでも好評。 軽さと保温性を両立したプラズマ1000ダウンジャケット(上)は季節に関係なく指名買いが多い商品。防水透湿性に優れるレインダンサージャケット(下)は中国からの来店者にとくに人気という。 東南アジアを中心に、ビーチサンダルを着用する機会の多い高温多湿なエリアで人気のソックスオンサンダル。歩きやすさが評判。 アルパインサーモボトルシリーズは、軽さと優れた保温性から、アジア、アメリカ、ヨーロッパで売り上げを伸ばしている。 関空とを結ぶ南海線なんば駅に直結する、なんばCITY店。連日、訪日外国人で賑わう。 ・欧米では海外仕様モデルを展開 アメリカ市場では、その軽さからロングトレイルスルーハイカーに大人気のバーサライトジャケット。 欧州で爆発的人気を誇るスペリオダウンシリーズ。その軽さから普段着としても選ばれている。 スイスとアメリカにある直営店の売り上げも好調だ。アジア圏でも躍進。 ◆NANGA ・原宿店の来客者の50%超はインバウンド客! 場所柄、原宿店にはアジア圏を中心としたインバウンド客の来店が多く、売り上げの50%を占める日もある。夏場は、ロゴ入りのTシャツがメインだが、なかには冬用のダウンを購入する人も少なからずいるという。店舗によっては、インバウンド客向けの免税対応や、英語のPOPを表示するなどの工夫をしている。 アパレルに強い原宿の直営店では、通気性、速乾性に優れたドットエア・コンフィーティーなども売れている。 インバウンド客にも人気のリサイクルコットンを使った、エコハイブリッド・ボックスロゴ・エンブロイダリーティー。ロゴが評判! コロナ禍でも休まずORなどの海外イベントに出展。現在は、ニューヨークやパリでも展示会を行ない、販路拡大を進めている。 ◆CHUMS ・心躍るカラーとデザインがアジア圏の人々の心をつかむ アメリカ生まれのチャムスは、アパレルや小物を中心に、ポップな日本オリジナルデザインのアイテムを展開。アジアの人々の心に響き、香港を中心に、台湾、中国への輸出も伸びている。表参道店では、親子でおそろいのアパレルを買って帰る訪日外国人も多い。 鮮やかな配色のデザインやバリエーションの豊富さから、コインケースやマグカップなどは、お土産用としてよく売れている。 アジア圏向けの輸出も好調。ブービーステッチパテッドフーディというキルティングジャケットは、なんと前年比90%アップ! インバウンド客が多く来店する表参道店。需要に応えて、近々、訪日客向けの免税にも対応予定。高単価商品の売り上げ向上を狙う。 ※構成/山本修二 (BE-PAL 2024年10月号より)
BE-PAL.NET