中日・細川成也、重量化バットで目指すは30発100打点 メジャートップ選手級の打球速度生かし「キャリアハイ更新を」
中日・細川成也外野手(26)が25日、今季使用した900グラムから915グラムへと重量化したバットを用具メーカー「エスエスケイ(SSK)」社に発注したことを明かした。目的はずばり長打力アップ。「毎年キャリアハイを更新するつもりでやっています」と話す背番号55。自己最多となる30発、100打点到達を目指す。 ”2年目”のジンクスをはねのけただけでは、物足りない。「よくなった数字もありましたけど、下がった数字もある。まだまだ満足はしていません」。細川が見据えるのは、さらなる高み。そのために今オフも新たな挑戦を試みる。 今季使用したバットは、先端に重心があるトップバランスで、長さ34インチ、重さ900グラム前後のもの。オリックス・西川のモデルを基調としている。今回、変化を求めるのは重さ。900グラムから915グラムに重量化した1本をオーダーした。 目的は長打力アップだ。一般的に同じスイングスピードであれば、バットが重いほど球に伝わる衝撃は大きくなり、飛距離にも影響する。「打球を飛ばすということに関して言えば、重いバットの方が飛ぶ。挑戦してみる価値はある」。球団トップクラスのスイングスピードで、メジャーリーガーのトップ選手級の打球速度をたたき出す細川だからこその選択である。 変更に向けて、背中を押してくれた存在もいる。まずは2年間指導を仰いだ和田前打撃コーチ。「もう少し重めのバットを使ってみてもいいと思う」。シーズン終盤、助言を受けた。さらに松中打撃統括コーチの就任会見の言葉だ。年々高速化する投手に対応するため、軽量化したバットを使うのが主流だが、同コーチは「今は870グラムとか操作しやすいバットを使うようになったけど、当たっても押し込めない」と投高打低の原因を指摘していた。900グラムを切るバットを使う選手が多い中で、915グラムは球界を見渡しても重い部類に入る。細川も「まずは試してみようと思います。自分に合わなければ元に戻せばいいので」と挑戦に前向きだ。 今季はチームで唯一となる全143試合に出場。本拠地開幕戦となった4月2日の巨人戦(バンテリンドームナゴヤ)で自身初のサヨナラホームランを放ち、最終的には打率2割9分2厘、23本塁打、67打点をマーク。活躍が認められて、現役ドラフト出身者では初のベストナインにも輝いた。ただ「3年目の来年が大事になります」と本人に慢心の2文字はない。
中日スポーツ