ドイツ、11月のCPI速報値は2.4%上昇-市場予想を下回る
(ブルームバーグ): ドイツ連邦統計局が28日に発表した11月の消費者物価指数(CPI、EU基準)上昇率の速報値は2.4%で、市場予想を下回った。欧州中央銀行(ECB)が利下げを継続すべきだとの見方を裏付ける結果となった。
ブルームバーグの調査では、市場予想の中央値は2.6%だった。統計局によると、食品価格の軟化がエネルギー価格のベース効果による上昇分を相殺したことが、予想を下回る低さにつながった可能性がある。
同日に発表されたスペインの消費者物価上昇率は、上昇ペースの加速を示唆しており、ドイツのデータとは対照的だった。当局者はユーロ圏全体のインフレ率が、今月は上昇すると見込んでいる。10月のインフレ率はECBが目標とする2.0%だったが、ブルームバーグのエコノミストに対する調査では、11月は2.3%になるとの予測が大勢だ。
12月12日に予定されている今年最後のECB政策委員会会合では、0.25%の追加利下げがほぼ確実に行われると投資家やアナリストはみている。それ以降については、中銀預金金利が2%に達するまで毎回の会合で利下げを行うことを望むECB当局者がいる一方、より慎重な意見もある。
ECBのシュナーベル理事は今週、ブルームバーグとのインタビューで、サービス部門における根強い物価上昇圧力と、依然として深刻な地政学的リスクを強調した。
シュナーベル氏は、いわゆる中立的な水準まで「徐々に」金利を下げられるとしながらも、貴重な政策余地を無駄にしないよう、行き過ぎには注意すべきだと警告した。
原題:German Inflation Unexpectedly Holds Steady, Backing ECB Cuts (1) (抜粋)
--取材協力:Joel Rinneby、Mark Evans.
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Mark Schroers