野菜中心食の人が注意すべき、ビタミンB12欠乏症のサイン10
ビタミンB12欠乏症の原因
体内のビタミンB12が枯渇する理由の一つとして、動物性食品、強化プラントベース食品、サプリを一切摂取しない食事が挙げられるけれど、体が十分に摂取できない理由はほかにも考えられる。 ・悪性貧血 前述したように、B12は吸収される前に胃の中で内因子と呼ばれるたんぱく質と結合する必要がある。しかし、自己免疫疾患である悪性貧血を患っていると、抗体が内因子に結合するせいで、内因子がビタミンB12に付着して吸収されるのを妨げてしまう。 ・吸収不良 体が十分な量のビタミンB12を吸収できない理由はいくつかある。ビタミンB12は体に吸収される前に内因子と結合する必要があるけれど、胃バイパス手術を受けた場合、新しい消化経路が胃の内因子を生成する部分を通らない可能性がある。セリアック病、クローン病、そのほかの消化器疾患を患っている人も、ビタミンの吸収に問題がある恐れがある。 ・アルコール 飲酒量を減らすいい機会だと考えたらいいかもしれない。米国立衛生研究所によると、一日にアルコール飲料を2杯以上飲む男性と1杯以上飲む女性は、食物からビタミンB12を吸収するのが難しい可能性があるという。
ビタミンB12欠乏症の症状
「ビタミンB12欠乏症は、身体的および神経学的な症状を引き起こす恐れがあります。精神的な問題を引き起こす可能性を裏付ける研究も増えています」とシャピロさん。起こりうる症状は以下の通り。 ・倦怠感 ・筋力低下 ・吐き気 ・減量 ・イライラ ・うつ病 ・歩行困難 ・心拍数の増加 ・手足の痺れや疼き ・口または舌の痛み
ビタミンB12欠乏症の検査方法
医療提供者がビタミン欠乏症を疑う場合、血液中のビタミン量を調べるために定期的な血液検査を行うという。ビタミンB12値が200pg/ml未満だと、ビタミンB12が欠乏していると考えられる。
ビタミンB12欠乏症の治療
まずは医療提供者に血液検査を依頼し、本当にビタミンB12欠乏症かどうか確認を。ビタミンB12欠乏症だった場合、食べ物、サプリ、または筋肉注射のいずれかによって、ビタミンB12をより多く摂取することが唯一の治療法となる。 サプリは、錠剤、トローチ、グミ、液体など、さまざまな形状のものを利用できる。食品に含まれる天然のビタミンB12はメチルコバラミンと呼ばれるいっぽうで、ほとんどのサプリに含まれる合成のビタミンB12はシアノコバラミンと呼ばれる。 「私はいつも、ビタミンB12単体のサプリをおすすめしています。摂取量を簡単にチェックでき、不足分が解消されたら摂取をやめられるからです」とシャピロさんは語る。