マッスルバックがやさしい!? 一周回って考えるクラブの難易度/ギアを愉しむ。
ゴルフ道具として、どちらが本当に「やさしい」のか?
打点を大きく外したのに距離が落ちずに飛んでいるクラブは、もちろん優秀で革新的なモデルといえる。同じように、このクラブに替えたら打点が揃う、何だか打球が揃ってきたと思えるセッティングは、選び方次第で誰でも可能だ。
ポイントは次の4点。 1)長さ 2)重さ 3)ライ角 4)フェースプログレッション 人それぞれに当てやすい「長さ」があり、振りやすい「重さ」があり、いい打点に導くライの「角度」があり、狙った方向にボールを飛び出せる最適な「タイミング」がある。 この4項目を見つけることが「フィッティング」であり、そのスタートは当てやすい「長さ」を定めること。ツアーでミニドライバーが注目されていると聞くと、ついヘッド体積に気を取られてしまうが、ミニドライバーの存在価値は通常ドライバーより「短い」こと。長さが短い分、長いドライバーより重たいシャフトを選べるし、ヘッドサイズも460ccの寛容性が不要となる。 「長さ」をどう捉えるか――、それが自分にとっての「やさしいクラブ」選びの最初の分かれ道。サイズの小さなマッスルバックを使用するPGA選手にとっては、彼らの体格からすれば「短い」クラブになる一方で、大きなキャビティバック&軽量カーボンを使用する国内アマチュアゴルファーにとっては、相当「長い」クラブになる。短く調整するべきか、長いまま結果を求めるべきか。それこそがクラブをどちらから見る? ということなのだと思う。(高梨祥明)