【40代、50代・リンパケアできれい&健康】大臀筋の筋膜をリリースしてヒップラインを整える
股関節まわりの筋肉が硬くなると、そこの筋膜も癒着してしまう。特に大きな筋肉である大臀筋の筋膜を緩めることで、リンパが流れる体を目指そう。その方法を、LHJリンパケアマスター・薬剤師、「LHJ健美研究所」代表の木村友泉(ゆうみ)さんに伺った。
筋膜も緩めないとリンパは流れない
「リンパは全身に張り巡らされていて、老廃物を集めて運ぶ下水道に似た働きをしています。このリンパ管には血液を送り出す心臓のようなポンプ機能がないため、末端の毛細リンパは自動的に流れてはくれません※1。流れを担うのが筋肉の動きです。 よく『リンパを流す』という言い方をしますが、リンパは本来、日常生活で体を動かしてさえいれば、自然に流れるものです※2。ですから、リンパの流れをスムーズにするには、『リンパが流れる体を取り戻す』ことが重要です」(木村さん) ※1 太いリンパ管は平滑筋の収縮で微弱ですが自動的に流れる。 ※2 例外として、がんの転移などでリンパ節を切除した場合は、自然に流れないのでリンパマッサージやリンパドレナージなどの外力が必要になる。 ※詳しくは第1回<【40代、50代・リンパケアでずっときれい&ずっと健康】リンパは流すのではなく、自然に流れる体にすることが大切>を参照。 リンパが流れる体を取り戻すために、まず行いたいのが筋肉を緩めることだ。 ※横隔膜を緩める方法は第2回<【40代、50代・リンパケアでずっときれい&ずっと健康】横隔膜を緩めることが、リンパケアの第一歩!>、股関節まわりを緩める方法は第3回<【40代、50代・リンパケアでずっときれい&ずっと健康】下半身のむくみとたるみは足をフルフル揺らして解消!>を参照。 「そして筋肉と同様に、筋肉を包んでいる筋膜の癒着を外し、滑走性を上げることが大切です。 筋膜とは、筋肉をはじめ骨や内臓、血管、神経などを包んでいる薄い膜のことです。ボディスーツのように全身を覆っていて、第二の骨格とも呼ばれています。 通常、筋膜と筋肉の間には、潤滑液として働く体液がありますが、悪い姿勢を長時間続けることなどで、この潤滑液がドロドロになり、筋膜と筋肉が癒着してしまいます。こうなると、筋肉が動きにくくなり、血液やリンパの流れも悪化します。 特に、骨盤まわりの筋肉の動きが悪くなると、下肢からのリンパが滞ります。まずはこの部位の大きな筋肉である大臀筋を緩めることが大切です」