最速マクラーレンには敵わないけど……一貫性がフェラーリの武器に? ルクレール「F1タイトルに手が届くかもしれない」
フェラーリのシャルル・ルクレールは、チームはマクラーレンに挑むほどのスピードがないことを認めつつも、一貫性を武器に今季のコンストラクターズタイトル争いに踏みとどまることを望んでいる。 【動画】シンガポールGP決勝後、インタビューで感極まるリカルド マクラーレンがレッドブルを抜き去りF1界を席巻する一方で、フェラーリは直近のレースで復調したものの、タイトル争いに絡むことができていないという状況だ。 残り6戦の時点でコンストラクターズランキングは、マクラーレンが首位。31ポイント差でレッドブルが2番手、そこから34ポイント差でフェラーリが3番手につけている。 ランド・ノリスがシンガポールGPで見せた圧倒的なパフォーマンスを見ると、今後もマクラーレンが失速することはなさそうだ。ただルクレールは、たとえマクラーレンのスピードについていけなかったとしても、まだ諦めるつもりはないようだ。 「コンスタントに走り続け、あまりチャンスを逃さなければ、最終的にポイントを重ねることができる。上手くいけばコンストラクターズ(タイトル)に手が届くはずだ」 シンガポールGPを5位で終えたルクレールはそう語った。 「でも純粋なペースで、僕らはまだコンストラクターズ争いをするレベルにいないと思う。僕らが戦いにしっかり加われているとは思えない。でも、もし彼らがミスを犯すようなことがあれば、今言ったような戦いになっていくかもしれない」 ルクレールは、イタリアGPやアゼルバイジャンGP、シンガポールGPと直近3戦でのフェラーリの好調ぶりを過信し過ぎないよう慎重な姿勢だ。サマーブレイク以降、フェラーリを苦しめてきた高速コーナーのバウンシングが解消されたかどうかは、まだ明確には分かっていないのだ。 「この2レースが良かっただけに、間違った期待を持たないよう注意する必要があると常に言ってきたと思う。マクラーレンはまだ僕らよりも良いマシンを持っているからね」とルクレールは言う。 「僕らが接近できるサーキットもあれば、かなり離されるサーキットもある。このレースの前にはかなり接近できていた。モンツァでは僕らがかなり強力だったが、モナコを除けば僕らが最速のマシンを手にしていたことはなかった」 ルクレールのチームメイトであるカルロス・サインツJr.は、シンガポールGPの予選Q3でクラッシュに見舞われたことで、10番グリッドからスタート。7位まで挽回するのがやっとだった。 ただサインツJr.は、ペース自体ではマクラーレンがタイトル最有力候補と認めつつも、フェラーリはレッドブルがいるランキング2番手の座をしっかりと射程圏内に捉えていると語った。 「マクラーレンは間違いなく優勢で、タイトル候補だ」とサインツJr.は言う。 「僕らはまだレッドブルを視界に捉えている。マクラーレンに関しても、調子を落とし始めたり、問題を抱え始めたりした場合に備えて、僕らは自分たちを見失わないようにする必要がある」 また、レッドブルを破ってランキング2位を掴むことは、フェラーリにとって満足のいく結果になるのかと訊かれたサインツJr.はこう答えた。 「多くのポイントを失い、大きな開発カーブを過ごしたタフな1年だったから、チームとして良い回復力を示すことができるだろう」 「しかしレッドブルは自分たちのマシンのどこが悪かったのかを理解した上で、シーズン終盤にアップデートを投入し、復活して強力になるはずだ。彼らを打ち負かすのは簡単なことじゃない」
Filip Cleeren