「子どものために」だと互いによくないから…元TBSアナ・青木裕子の子育て「最初は気持ちが焦って迷ったけれど」
── 青木さんは先ほど、もともとアウトドアに熱心でない家庭で育ったとおっしゃっていましたが、幼少期はどのように過ごしていたのですか? 青木さん:うちはちょっと変わっていたのかもしれませんが、あまり外に出ず、本をよく読む子ども時代を送りました。「勉強しなさい」と言われたこともありません。私が1月生まれで、同じ年の12月生まれの年子の妹と、ずっとふたりで一緒にいたんです。休みの日にお友だちと約束して家や近所で遊ぶのも、わが家ではあまり好まれなかったので、家や周辺で姉妹で過ごすことが多かったです。
── 本好きの少女時代。ご両親から影響を受けたことはありますか? 青木さん:私が本好きになったのは、両親の影響です。田舎の祖母の家には、岩波少年少女文学全集がそろっていました。両親も本を共有して読んでいるのが当たり前の光景。本屋さんに本を買いに行くのは、ご褒美みたいな位置づけで、私たち姉妹にとってすごくうれしいことでした。最初にはまったのは『クレヨン王国』シリーズで、新刊が出るたびに買ってもらいました。とても思い出に残っていますし、私の子育てにも影響を与えています。私も子どもたちに本をよく買いますし、プレゼントは図書カードが多いです(笑)。
── ご両親から影響を受けているのですね。青木さんのお子さんたちも、親子で経験したことが人生の支えになるといいですね。 青木さん:自分が育った環境だけでは、経験値も周囲とのコミュニケーションも圧倒的に不足している自覚があるので、それがいま、子どもたちと一緒にいろいろやるモチベーションのひとつになっているのかもしれません。チャレンジしたことがない分野が多いので、苦手意識を感じないというのもあるでしょう。おかげで、どんなこともフラットに選ぶことができます。体験はいい意味で、積み重ねだと思います。子どもに関われる期間はじつはすごく短くて、親ができることもすごく少ないのですが、きっとどこかに積み重なっていき、息子たちの人生に通じるはずです。