統計開始以来いちばん暑い年「驚くべき数字だ」気象庁が気候総括~年平均気温と平均海面水温で、2023年は従来の1位を大きく上回る
気象庁は2023 年の日本の年平均気温と、日本近海の平均海面水温のいずれもが、これまでの 1 位の値を大きく上回って、統計開始以来最も高い値となる見込みだと、22日に速報で発表しました。 【この夏、確かに暑かった】「冷房ない」80代、街で会った人の部屋に行ってみた、室温30℃超 ◎年平均気温は、30 年平均(1991 年~2020 年)を基準とした年平均気温偏差が、+1.34℃となり、統計を開始した 1898 年以降、最も高い値となる見込みです。これまで最も高い値は2020年の+0.65℃でしたので、それを大きく上回ります。 今年は、統計を開始した 1946 年以降、北日本と東日本で、春・夏・秋連続で季節平均気温が 1 位の高温となりました。西日本では、夏の平均気温が 1 位タイの高温となりました。 ◎日本近海の年平均海面水温の平年差は、+1.07℃で、統計を開始した 1908 年以降最も高い値となる見込みです。こちらも、従来の最高値だった 2021 年の+0.74℃を大きく上回ります。 あわせて、世界の年平均気温も、これまでの 1 位の記録を大きく上回って統計開始以降最も高い値となる見込みで、世界各地で異常高温が発生し、各国の月平均気温や季節平均気温の記録更新が報告されました。 とりわけ、中国、ベトナム、ブラジルの国内の日最高気温が記録更新され、ほか各国の月平均気温や季節平均気温の記録更新が伝えられました。
気象庁「今年は日本、世界とも違うレベルの高温、驚くべき数字」
気象庁は、「長期的に気温は上がっているが、今年は日本、世界とも違うレベルの高温で、これまでを大きく上回った、驚くべき数字だ」と受け止め、今年気温が上昇した理由について以下の要素をあげました。 ◎長期的な地球温暖化の傾向 ◎エルニーニョ現象など、海水温を上昇させた現象(海の現象) ◎日本では、春から秋にかけて偏西風が北寄りを流れやすく暖かい空気に覆われやすかった点。また日本の南で高気圧の勢力が強かった点(大気の現象) 気象庁によりますと、今年特有だった「大気の現象」については、来年は違う動きになる可能性があるということです。 22日に発表された値は、今年1~11 月の期間から算出された速報値だということで、気象庁は、確定値に基づく情報について、2024 年 1 月以降、 HPで順次公開するということです。