大学受験勉強のやる気を引き出す「タイプ別の目標設定方法」を解説!
それぞれの型の深掘り方法
実際に志望大学や学部・学科を決める際には、どのような方法で子どもの考えを深ぼるのがよいのでしょうか。4つの型ごとにみていきます。 (1)職業型の深掘り方法 「あなたにとって嫌な仕事は何?」などというように、あえて「やりたくない仕事」について、じっくりと考えさせてみましょう。消去法で考えていくことで、自分の興味のある仕事がおのずと見えてくるはずです。 (2)学問型の深掘り方法 まず学部学科の概要が書いてある大学のガイドブックやホームページなどを見て、自分が興味のある学部学科か、興味のない学部学科か、それ以外かの3つに大まかに分類します。その後、興味のない学部学科以外の詳細を見ていきます。 詳細を見ていくうちに知らなかった学問の内容を知り、興味を持ち始めることもあります。こうした作業を行って、なかでも特に行きたいと感じる学部・学科を絞り込んでいきます。 (3)プライド型の深掘り方法 子どもの高校の進学実績を参照しながら「合格者が一番多いのは○○大学、成績上位の子は××大学や△△大学に進んでいるみたい。同級生よりも偏差値が低いところでもいいの?」などというやりとりをしているうちに、自然と志望校のランクが上がっていき、「〇〇大以上を狙う」と目標が定まっていくでしょう。 (4)年収型の深掘り方法 「時給1,100円だとすると、週40時間働いても、月(4週間)160時間×1,100円の計算から17万6,000円しか収入が得られないけれどいいの?」「家は一軒家に住みたいの? 都会に住みたいの? 家賃は?」と年収が関わってくる将来の希望を尋ねるなどして現実的なイメージを与えていくと、「最低でも○○○万円ぐらいの年収は欲しい」という思いが生まれ、「そのためには○○レベルの大学に行かないと……」となるはずです。 特に(3)プライド型と(4)年収型は、私の経験上、このような掘り起こし方法が大変効果的でした。志望校がスムーズに決まることも珍しくありません。